「センターのスキルレベルは5年前から飛躍的に上がった」とカズンズが言及

ナゲッツとのウエスト首位対決でゲームハイの28得点を挙げたカズンズ[写真]=Getty Images

ナゲッツ戦でゲームハイの28得点12リバウンドをもぎ取りゲームを支配

 ゴールデンステイト・ウォリアーズが誇る重量級ビッグマンのデマーカス・カズンズは、4月3日(現地時間2日)に行われたウエスタン・カンファレンスの頂上対決、デンバー・ナゲッツとの一戦で17投中12本のショットを成功。ゲームハイの28得点をたたき出し、ウォリアーズを116-102の勝利へと導いた。

 カズンズは28得点に加えて5本のオフェンシブ・リバウンドを含むゲームハイの12リバウンドに5アシスト2スティール2ブロックと暴れ回った。ケビン・デュラント(21得点)が退場処分になる中、ウォリアーズはステフィン・カリーが17得点、クレイ・トンプソンが13得点を残したものの、シーズンハイの得点を奪う活躍を見せたカズンズはコート上で強烈なインパクトを残したと言っていい。

 2015年から4年連続でオールスターに選出されてきたカズンズは、リーグ最高級のビッグマンの1人。昨季までは5シーズン連続で平均22得点11リバウンド以上をクリアしており、オールNBAチームにも2度選ばれた実績を持つ。

 だが残念なことに、ここ数年はリーグの中でビッグマンにスポットライトが当たることがあまりなく、バックコートやウイングの選手に大きな注目が集まっている。オールスターのファン投票でも、13年からセンターのポジションが排除され、フロントコート部門に含まれてしまっていた。

 4月2日(同1日)に現地メディア『The Athletic』へ掲載された記事の中で、カズンズはセンターのポジションが2012年を最後になくなったことに対して「俺はすごく腹が立った」と明かしている。

「俺はそのことを知って、(センターに対して)敬意を示していないんだなと感じた。同時に俺は、その時オールスター入りが近づいていたから、今後オールスターに選ばれるためにさらなるチャレンジが必要になるだろうと思った」とカズンズは振り返る。

キャリア5年目の2015年に初のオールスター出場を果たしたカズンズ[写真]=Getty Images

「ビッグマンへのリスペクトはまた元に戻ってくる」と信じるカズンズ

 とはいえ、現在については「新しい時代を迎えた。ビッグマンへのリスペクトはまた元に戻ってくると信じている」とカズンズは力強くコメント。今季はニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)が平均7.4アシストでリーグトップ10に入っており、昨季はカズンズが平均5.4アシストを記録するなど、オールラウンドなセンターは着実に増えてきている。カズンズは言う。

「(センターの)スキルレベルは5年前から飛躍的に上がっている。ゲームはリング下付近でプレーするだけでなく、もっと広いエリアで展開されている。その背景にはビッグマンたちの進化があるんだ。今のリーグにはディアンドレ・エイトン(フェニックス・サンズ)のように、(新人ながら)すぐさまハイレベルでプレーする選手もいるし、カール・アンソニー・タウンズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)は(新人時代に)すでにプレーする準備ができていた」。

 ポジションレスなバスケットボールが展開されることもある現代。純粋なセンターとして驚異的な活躍を見せているのはヨキッチやタウンズをはじめ、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、ニコラ・ブーチェビッチ(オーランド・マジック)、アンドレ・ドラモンド(デトロイト・ピストンズ)、カズンズといったあたりか。

 もちろん、ビッグマンの中にはスティーブン・アダムズ(オクラホマシティ・サンダー)やクリント・カペラ(ヒューストン・ロケッツ)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)のように献身的な働きで所属チームに不可欠なタイプも数多くいる。

 今年のプレーオフで彼らが攻防両面でインパクトを放つことができれば、カズンズが語ったようにビッグマンへ注目が集まるのではないだろうか。

ナゲッツのオールスター、ヨキッチ(左)とはプレーオフでも対決する可能性があるため、カズンズ(右)にとっては実力を存分に示す大きなチャンスだ[写真]=Getty Images

モバイルバージョンを終了