レナードのショットで逆転も、最後はオーガスティンが奈落の底へと突き落とす
4月14日(現地時間13日)、NBAプレーオフ2019が幕を開け、イースタン・カンファレンス第2シードのトロント・ラプターズは第7シードのオーランド・マジックをホームのスコシアバンク・アリーナへ迎えてシリーズ初戦を行った。
2012年以来初のプレーオフとなったマジックは、第2クォーターで32-19とラプターズを突き離し、57-49と8点リードで試合を折り返す。
だがラプターズは第3クォーター序盤からカワイ・レナード、ダニー・グリーン、パスカル・シアカムのショットが決まり、残り8分19秒にマルク・ガソルの3ポイントが決まって逆転。すると試合はラプターズがリードしていく。
最終クォーター。ラプターズは残り5分55秒にシアカムのショットが決まって6点差に広げる。するとマジックはニコラ・ブーチェビッチのフリースロー2本とアーロン・ゴードンの3ポイントが決まり、約1分で5連続得点。ラプターズとの点差を1点まで縮めていった。
その後は3点差以内という緊迫したゲームを演じた両チーム。残り1分44秒でエバン・フォーニエのショットでマジックが3点のリードを得ると、レナードがお返しとばかりに3ポイントを突き刺して同点。さらに残り1分2秒に逆転となるショットを決める。
マジックはタイムアウト明けにDJ・オーガスティンがショットを決めて同点とすると、ラプターズはガソルの3ポイントがリングに嫌われ、マジックに逆転勝利のチャンスが訪れる。
するとマジックは、オーガスティンがブーチェビッチとの2メンプレーから3ポイント。ラプターズのファンが詰めかけた敵地、試合終盤の重要な場面で放たれたショットは、鮮やかにリングをくぐり抜けた。大事なシリーズ初戦は、残り4.2秒でリードを奪ったマジックが最終スコア104-101でラプターズを下した。
オーガスティンとラウリー、対照的なパフォーマンスとなった両チームの司令塔
決勝弾を放り込んだオーガスティンは、試合後の会見で「僕らが今日、この場にいるなんて誰も期待していなかった。そして今夜僕らが勝利するだなんて、誰も期待していなかったはずだ。でも僕らは互いのことを信じていたんだ」と語り、会心の勝利。
マジックではフィールドゴール13投中9本(うち3ポイントは5投中4本)、フリースロー4投中3本と高確率に沈めたオーガスティンがチームトップの25得点6アシスト、フォーニエが16得点、ブーチェビッチが11得点8リバウンド、チームトップの40分プレーしたジョナサン・アイザックが11得点8リバウンド3ブロックを挙げたほか、3選手が10得点。
この日はレギュラーシーズンでチームトップの平均20.8得点を挙げたブーチェビッチと4位の平均15.1得点をマークしていたテレンス・ロスが、合わせてフィールドゴール25投中20本もミスして計21得点に終わるも、劇的な勝利を飾ってみせた。
「4月の戦いをとおして、僕らは数多くの異なる逆境でも戦うことができるようになった。それがプレーオフに向けてのいい準備になったようだね」とブーチェビッチ。見事なパフォーマンスを見せたオーガスティンも「僕は自信を持ってショットを放つことができ、決めることができたよ」と自信を見せた。
敗れたラプターズでは、レナードが25得点6リバウンド、シアカムが24得点9リバウンド2ブロック、フレッド・バンブリートが14得点、ガソルとグリーンがそれぞれ13得点をマーク。
しかし、マジックの司令塔オーガスティンとは対照的に、ラウリーはフィールドゴール7本すべてミスしてしまい、無得点。7リバウンド8アシスト2スティールを記録したものの、この男のショットが2、3本入っていれば結果は違うことになっていたかもしれない。
「僕らは自分たちがどんな選手たちなのかは分かってる。それにこれはあくまで1つの試合に過ぎない。僕らは次戦に向けて自分たちができることを遂行していかなきゃならない。僕らがやるべきことをこなすことができれば、本当にいいチームなんだ」とラウリー。
プレーオフに入ると好不調の波が激しくなるラウリー。17日(同16日)に行われる第2戦は復調した姿を見せて、ラプターズを勝利へと導くことができるか。マジックが2連勝を飾れば、シリーズの流れは一気にマジックへと傾くだろう。