カイリーとヘイワード復帰で出番が激減、「誰よりも自分を犠牲にしてきた」
5月15日(現地時間14日)、ボストン・セルティックスの控えポイントガード、テリー・ロジアーが『ESPN』の“The Jump”に出演。
番組内で「もしセルティックスが来季も同じロースターで臨むことを決断したら、チームに戻るのか?」と聞かれたロジアーは、こう切り返した。
「ないね。僕は(セルティックスから)出ていく必要があるだろうね。以前も言ったことだけど、僕は今シーズン、ものすごく我慢してきた。だから多分、(チームの)皆は僕が再び同じことにトライするとは思ってないんじゃないかな」。
今夏、制限付きフリーエージェント(FA)となるロジアーは、昨年のプレーオフでカイリー・アービングとゴードン・ヘイワードがケガのため全休したことでチャンスをつかみ、19試合すべてに先発出場。平均36.6分16.5得点5.3リバウンド5.7アシスト1.3スティールをマーク。
フィールドゴール成功率40.6パーセント、3ポイント成功率は34.7パーセントと、決して安定した数字を残したわけではないものの、要所でショットを決め切り、セルティックスのイースタン・カンファレンス・ファイナル進出に大きく貢献。平均ターンオーバーはわずか1.2本と、プレーメイカーとしては安定した実績を残してきた。
今季開幕前、ロジアーはカイリーの控えに戻ることについて、「僕は心配していない。僕自身でコントロールできることだから。僕らは勝つという1つのゴールのもとにプレーしている。それをチーム全員の考えにしないといけないけどね。でもそれさえできれば、たくさん楽しいことが起きると思うよ」と『ESPN』へポジティブに語っていた。
ところが、レギュラーシーズンで平均22.7分9.0得点3.9リバウンド2.9アシストを残すも、プレーオフに入って平均18.0分6.4得点4.3リバウンド1.9アシストとダウン。昨年のプレーオフと比較しても、プレータイムは半分以下と急降下。
ミルウォーキー・バックスとのイースト準決勝を1勝4敗で終えると、現地メディア『Yahoo Sports』へ、ロジアーはこんな言葉をもらしている。
「僕は間違いなく誰よりも自分の才能を犠牲にしてきた。テリー・ロジアーのプレーそのものを犠牲にしてきたと感じてる。だから自分として、今シーズンは1人の選手としてプレーした気がしない。ボールはほとんどの時間帯でカイリーかヘイワードの手にあり、僕はコーナーに待機するかベンチにいるようなものだったんだ」。
これではロジアーが移籍を希望しても決しておかしくはないだろう。セルティックスは今夏、カイリーとアル・ホーフォード、アーロン・ベインズがプレーヤーオプションを保持しており、破棄すれば制限なしFAとなる。特にカイリーは移籍するというウワサが広まっているというのが現状である。
開幕前は、豪華戦力を有するセルティックスに対して、多くの識者がイーストの優勝候補に挙げるなど高評価を与えていたものの、終わってみればイースト準決勝で惨敗。イースト決勝進出も、2年連続で途切れてしまった。
はたして、25歳のロジアーは来季どのチームでプレーするのか。今夏の動向に注目していきたい。