2019.05.09

攻守で圧倒したバックスが18年ぶりのカンファレンス決勝へ! セルティックスを4勝1敗で撃破

若きバックスのエースとして、シリーズ通してアンストッパブルな活躍を見せたアデトクンボ[写真]=Getty Images
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ホームで圧倒的な攻守を見せつけたバックス

 5月9日(現地時間8日)、ボストン・セルティックス(1勝3敗)対ミルウォーキー・バックス(3勝1敗)のプレーオフ第5戦が、バックスのホームであるファイサーブ・フォーラムにて行われた。

 試合は、前半からバックスが主導権を握る展開。マルコム・ブログドンが第2クォーターからコートに立って約2カ月ぶりに復帰を果たすと、同選手がチームに勢いを与える。エリック・ブレッドソーのレイアップ、クリス・ミドルトンの3ポイントなどで同クォーター序盤で2ケタリードを奪った。セルティックスはこのクォーター中盤時点で3ポイントが15本中2本のみの成功と、バックスのディフェンスに苦しんだ。バックスはこのままリードを広げ、39-52と13点のリードを奪ってハーフタイムへ。

 後半に入っても、バックスは攻撃の手を緩めず、ブレッドソーのジャンパーやミドルトンの3ポイント、ヤニス・アデトクンボも得点を伸ばす。第3クォーター終了時点で点差を18点に拡大した。対するセルティックスは、バックスの猛攻を受けながらも自分たちの攻撃を継続。しかしペリメーターとペイント内を堅い守備に阻まれ、オフェンスの流れを構成することができず。インサイドとミドルレンジからアウトサイドへのボールムーブメントが失われ、単調な3ポイントを打たされる形となり、完全にリズムを見失ってしまった。

 攻守でセルティックスを圧倒したバックスは終始リードを保ち、最終スコア91-116と25点もの差を広げて快勝。試合をとおしてセルティックスのフィールドゴール・パーセンテージを31.2パーセント、3ポイントは17.9パーセントまで抑え、チームとしては2001年以来となるカンファレンス・ファイナルへと駒を進めた。

18年ぶりのカンファレンス・ファイナルへ戦意を高めるバックス[写真]=Getty Images

結束するバックス、終焉を感じさせるセルティックス

 勝利したバックスは、アデトクンボが計20得点8リバウンド8アシスト2スティール2ブロック、ミドルトンが19得点8リバウンド5アシスト、ブレッドソーが18得点6リバウンド、ジョージ・ヒルが16得点、ニコラ・ミロティッチが10得点11リバウンドを記録。試合後にセンターサークルで円陣を組み、チームの結束力を高めた。そして、試合終了直後のインタビューにて、アデトクンボは以下のようにコメントした。

 「これは素晴らしいことだよ。チームの皆の努力の結果だ。やることをしっかりと尽くしたんだ。シリーズ最初のゲームは、我々は本来の姿ではなかったが、その後の試合は異なるアプローチを用いて、マインドセットを変えたんだ。そして次戦うことになるであろう、(フィラデルフィア・セブンティ)シクサーズも(トロント)ラプターズも素晴らしいチーム。ただ自分たちの準備を毎日怠ることなくこなしていくことが何より重要だ」

バックス就任1年目にしてチームを大舞台へ導くマイク・ブーデンホルザーHC[写真]=Getty Images

 シリーズ敗退となったセルティックスは、カイリー・アービングが15得点、ジェイソン・テイタムが14得点6リバウンド、マーカス・モリスが14得点11リバウンド、ジェイレン・ブラウンが12得点3リバウンド2スティール、アール・ホーフォードが9得点7リバウンド6アシストをマーク。

 第4クォーターの終盤、ベンチに下がっていたアービングは、交代でコートから戻るチームメートを讃え、また試合終了にバックスのベンチへと歩み寄っては選手たちにエールを送っていた。このシリーズをとおしてシュートに苦しみ、どこか不完全燃焼な表情でロッカールームへ下がったアービングは、「レッスンを彼ら(バックス)から受けたんだ、ひどい鞭打ちの刑という名のね。僕は決してこういった経験を忘れやしない。この屈辱的な感覚を、今まで味わったことがない」と述べ、激情とも言える感情を静かににじませた。そして今回、プレイヤーオプションによってフリーエージェントになる権利を持つ中、このようなコメントを残した。

 「僕にとって、これは次のことへ動く時。この終わりを見据えながら」

今夏の去就が注目されるアービング[写真]=Getty Images

 18年ぶりとなるカンファレンス・ファイナルへ進出したバックス。新たなヘッドコーチを迎えて勢いに乗る彼らが、引き続きどのようなバスケットを見せるかに注目だ。

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