前半の15点差を第3Qで一気に帳消しにした王者が接戦となった第4Qを制す
5月17日(現地時間16日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(1勝)はホームのオラクル・アリーナでポートランド・トレイルブレイザーズ(1敗)とのウエスタン・カンファレンス・ファイナル第2戦に臨んだ。
初戦で敗れたアウェーのブレイザーズは、前半にウォリアーズから10本のターンオーバーを誘発し、そこから18得点を奪う好ディフェンスを見せ、65-50と15点差をつけて試合を折り返す。
するとウォリアーズが第3クォーターに猛追。CJ・マッカラムのショットで17点ビハインドを背負うも、ステフィン・カリーの3ポイントを皮切りに、モーリス・ハークレス(ブレイザーズ)のフリースロー2本をはさんで一気に追い上げる。
カリーの3ポイントとジャンパーが決まると、クレイ・トンプソンが2本連続で3ポイント、ドレイモンド・グリーンのレイアップも決まって13-0のランで3点差の射程圏内へ。
対するブレイザーズもハークレスやロドニー・フッドが加点し、マッカラムのドライブで応戦していくも、第3クォーター残り3分48秒にトンプソンの長距離砲でウォリアーズが遂に逆転。その後両チームは激しい点の取り合いを見せ、89-89の同点で最終クォーターを迎えた。
第4クォーター序盤。好スタートを切ったのはアウェーのブレイザーズだった。リラードのディープスリーや3ポイントプレーで残り6分44秒で8点リードを奪う。だが王者はカリーのプルアップジャンパーや3ポイント、アンドレ・イグダーラとケボン・ルーニーのショットで追い上げると、残り2分1秒にカリーがフリースロー3本を確実に沈めて110-108と逆転に成功。
残り1分3秒。マッカラムのアシストからセス・カリーが3ポイントを決めてブレイザーズが試合をひっくり返したものの、ルーニーのアリウープ、グリーンのレイアップで残り12.3秒にウォリアーズが3点をリード。
タイムアウト明けのブレイザーズは、エースのリラードに命運を託す。だが強じんな肉体と長い腕を効果的に駆使したイグダーラの好ディフェンスの前にボールを失ってしまい、勝負あり。最終スコア114-111でウォリアーズが制し、シリーズ戦績を2勝0敗とした。
ウォリアーズではカリーがゲームハイの37得点に8リバウンド8アシスト、トンプソンが24得点、グリーンが16得点10リバウンド7アシスト5ブロック、ルーニーが14得点7リバウンド、ジョーダン・ベルが11得点2スティール、イグダーラは4得点に終わるも、5リバウンド4アシスト1スティール1ブロックを記録。
オールラウンドな活躍で勝利に貢献したグリーンは「俺たちの持つ経験が、今夜の勝利をもたらしたんだ。俺たちは誰一人として試合を途中で投げ出したりはしなかった」と誇らしげにコメント。トンプソンは「プレーオフになると、ドレイモンドはいつだってスペシャルな存在なんだ。彼は今夜、僕らにとってとてつもなく大きな存在だった」とグリーンを絶賛した。
また、弟セスとウエスト決勝で史上初の兄弟対決を繰り広げているカリーは「彼(セス)に対して、僕が今夜のようなプレーをするのは何だか最高の経験のように思える。特に今夜の彼はすごかったよ。両親にとっても、シリーズをとおしてこんな話をしてるよ。彼らにとってはこの2試合は気が狂いそうになっただろうけどね。でも僕らは完璧にいい仕事をしたと思う。彼はいいプレーを見せたし、僕らは勝利したんだから」と語っている。
一方、敗れたブレイザーズではリラードが23得点5リバウンド10アシスト、マッカラムが22得点5アシスト、4本の3ポイントをねじ込んだセス・カリーが16得点4スティール、フッドが12得点、ハークレスが12得点を奪うも、あと一歩のところで勝利を奪えず。
「彼らは僕らから勝利を奪い取った。でも勝負どころで得点を稼ぎだしていた」とマッカラム。第3、4戦でブレイザーズが敗れてしまうと、リラードにとってこの試合が故郷のオラクル・アリーナでプレーする最後になるのだが、「俺はこれが最後になるとは思っちゃいない。俺たちはまたここに戻ってきてみせる」と言い切ってみせた。
シリーズ第3戦は、ブレイザーズのホーム、モーダ・センターへと会場を移して19日(同18日)に行われる。ケビン・デュラントの復帰時期は未定ながら、ウォリアーズはカリーを中心に勢いを増しているため、ブレイザーズとしてはなんとか第3戦に勝利しておきたいところだ。