ファイナルMVPではなく優勝に集中するカリー
5月31日(現地時間30日)行われるNBAファイナルがいよいよ目前と迫っている中、前日の30日(同29日)にゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーが『NBA TV』のインタビューに応じた。カリーは自身初となるファイナルMVP受賞の可能性を様々な人たちが議論していることについて、落ち着いた様子で笑顔を交えながら以下のようにコメントを残した。
「みんながそれについて話をするのは理解している。そういった話題は良いことだよ。なぜならそれは僕が何度もこのファイナルの舞台に辿りついていること、そして僕たちは勝ち続けていることを意味するのだから。正直、それは素晴らしい偉業になり得るだろうね。自分がプレーしていること、コートに捧げているエナジー、僕がここまでプレーしてきたすべてのプレーオフゲーム、ここまで戦い抜いてきたすべてのファイナルは、バスケットボールのゲームに勝つことであり、それを僕は達成している」
そして、話の内容が優勝に関することになると、次第に真剣な表情を交えてインタビューを締めくくった。
「僕らにとってチャンピオンシップを勝ち取るというのは、常に高いレベルで戦い続けなければいけないことなんだ。つまり、ファイナルMVPであろうとなかろうと、そういった心構えで挑むつもりだ。チャンピオンリングや優勝バナーを追うという観点で見れば、その姿勢こそが一番であり、もっとも重要なことなんだ。真正面から戦いに挑む限りだよ」
カリーはこれまで2015年から4度のNBAファイナルを戦い、そのうち3回を制してNBAチャンピオンに輝いてきた。その間に2015年はアンドレ・イグダーラ、2017年と2018年はケビン・デュラントがファイナルMVPを受賞しており、彼はまだその偉大なる栄誉を手にしていない。しかし、自分自身が個人タイトルを狙うのではなく、あくまでバスケットボールに集中し全力を尽くすその精神こそが、現役最高シューターとささやかれる彼の偉大さを象徴する理由なのかもしれない。