2019.05.29

先発センターとしてバックス躍進に一役買ったロペス「もちろんこのチームに残りたい」

オフェンスでは3ポイント、ディフェンスではブロックで自己最高の成績を残したロペス[写真]=Getty Images
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「FAになる皆には、チームに戻って来てほしい」とアデトクンボ

 今季リーグトップの60勝22敗を挙げたミルウォーキー・バックスは、イースタン・カンファレンス・ファイナルに進出するも、トロント・ラプターズに2勝4敗で敗れてNBAファイナル進出を逃した。

 それでも、イースタン・カンファレンス7位(44勝38敗)でプレーオフのファーストラウンド敗退に終わった昨季から、大躍進を見せたことは間違いない。

 このチームに今季から新たに加わったのは、マイク・ブーデンホルザーHCを筆頭にフロントコートにはブルック・ロペスとアーサン・イリヤソバ、バックコートではパット・カナトンやジョディ・ミークス(現ラプターズ)、新人ダンテ・ディヴィンチェンゾといった選手たち。

 さらに、シーズン途中でコンボガードのジョージ・ヒル、ストレッチ4タイプのニコラ・ミロティッチ、大ベテランのパウ・ガソルが加入し、戦力増強となった。

 今夏、バックスではクリス・ミドルトンがプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることが確実視されているほか、マルコム・ブログドンやミロティッチ、ロペス、ミークス、ガソルが制限なしFAとなる。

 5月29日(現地時間28日)、リーグ屈指のスター選手となった大黒柱ヤニス・アデトクンボは「(FAとなる)皆に戻ってきてほしい」と『ESPN』へ切り出すと、こう続けた。

「このチームはアンセルフィッシュな選手たちが正しい方法でバスケットボールをプレーするという、最高のチーム。彼らは勝者なんだ。それにこのチームには最高の雰囲気がある。だから僕は皆へチームに戻って来てほしいと思ってる。それをチームメートたちに伝えるつもりだ」。

バックスは今季、上質なチームケミストリーを構築した[写真]=Getty Images

“ストレッチ5”という自らの役割を着実にこなすロペスの存在は貴重

 複数の現地メディアによると、最優先事項となるのはミドルトンとの再契約。次にブログドン、ロペスと優先順位が続いていくという。そんな中、今季先発センターを務めたキャリア11年目のベテラン、ロペスが再契約を希望していることはバックスにとって朗報だろう。

 チームの公式ツイッターで、ロペスは「ぜひともこのチームに戻ってきたいね。僕にとってミルウォーキーは最高のホームなんだ。もちろん、このチームに残りたいね」とコメントしており、来季もバックスのユニフォームを身にまとう可能性が高い。

 昨夏に1年約338万ドル(約3億6,842万円)という破格の安さでバックス入りしたロペスは、レギュラーシーズンで81試合に先発出場し、平均28.7分12.5得点4.9リバウンド1.2アシストに加えてキャリアハイの2.2ブロック(リーグ4位)を記録。

3ポイントを効果的に沈めたロペス。ペイント内の肉弾戦でも強さを見せた[写真]=Getty Images

 アデトクンボやエリック・ブレッドソーのドライブを最大限に活かすべく、フィールドゴール試投数の約3分の2が3ポイントという“ストレッチ5”として活躍。3ポイントは平均試投数(6.3本)と平均成功数(2.3本)、成功率(36.5パーセント)、さらには成功数でリーグ17位(187本)にランクインするなど、いずれも自己最高の成績を残した。

 プレーオフでは3ポイントが成功率29.3パーセントと不発に終わるも、平均29.2分11.2得点5.5リバウンド1.4アシスト1.9ブロックと、自らの役割に徹するプレーでチームの躍進に一役買った。

 バックスとしても、献身的なプレーを遂行するロペスを手放したくはないはず。ロペス側とチーム側において、希望する金額に大きな差がなければ再契約を結ぶのではないだろうか。

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