トロント・ラプターズのフランチャイズ史上初優勝で幕を下ろした2018-19シーズン。NBAは6月21日(現地時間20日)にドラフトを終え、7月1日(同6月30日)からはフリーエージェント(FA)戦線が幕を開けることとなる。
今夏のFA戦線を前に、ここではポジション別の注目FAトップ10を紹介していきたい。第4弾はパワーフォワード。オールスター選出経験を持つ選手は2名のみながら、先発級の実力を持つ若手から中堅、ベテランが名を連ねている。
※所属は現地時間6月15日終了時点、チーム名は略称、参照データは『HoopsHype』
■2019注目FAトップ10(パワーフォワード)
1.トバイアス・ハリス(シクサーズ/制限なし)
2.クリスタプス・ポルジンギス(マーベリックス/制限付き)
3.ジュリアス・ランドル(ペリカンズ/プレーヤーオプション→破棄して制限なし)
4.ニコラ・ミロティッチ(バックス/制限なし)
5.ポール・ミルサップ(ナゲッツ/チームオプション)
6.マーカス・モリス(セルティックス/制限なし)
7.サディアス・ヤング(ペイサーズ/制限なし)
8.アル・ファルーク・アミヌ(ブレイザーズ/制限なし)
9.ボビー・ポーティス(ウィザーズ/制限付き)
10.タージ・ギブソン(ウルブズ/制限なし)
複数チームがハリス獲得に興味あり、ランドルやミロティッチの動向にも注目
上位10選手のうち、オールスター選出経験があるのはポルジンギスとベテランのミルサップのみ。ポルジンギスはマブスとの再契約が確実視されており、ミルサップはチームオプションながら、ナゲッツはこれを破棄して新たな契約を結びなおす可能性があるものの、こちらも残留はほぼ間違いなし。
となると、やはり気になるのはハリスの動向。今季いずれもキャリアハイとなる平均20.0得点7.9リバウンドを挙げたスコアラーはまだ26歳。シクサーズとの再契約という線もあるのだが、地元メディア『Philadelphia Inquirer & Daily News』によると、キングス、ジャズ、マーベリックス、ペイサーズ、ネッツがハリス獲得に興味を示しているという。
なお、ランドルはサンズと契約することに興味を持っているというが、『The New York Post』によると、ニックスが獲得に乗り出すかもしれないという。ミロティッチについては、バックスがクリス・ミドルトンやマルコム・ブログドン、ブルック・ロペスとの再契約を優先しているため、他チームと契約することになりそう。
『ESPN』によると、モリスに対してニックス、キングス、レイカーズ、クリッパーズ、ブルズが獲得に興味を持っており、ペイサーズは“適正価格”でヤングと再契約を希望していると報じている。また、アミヌの再契約は微妙で、ディフェンスに定評があるギブソンについても、移籍する可能性ありというのが現状。ポーティスに対し、ウィザーズはクォリファイングオファーでもう1年残留させようとしているものの、ニックスやマジックといった複数のチームが関心を持っているため、残留の可能性は五分五分か。
■そのほかのFA選手
ケネス・ファリード(ロケッツ/制限なし)
ジェフ・グリーン(ウィザーズ/制限なし)
ジャマイカル・グリーン(クリッパーズ/制限なし)
ベテランのファリードとグリーンは低年俸を容認すれば人気になりそう
ハードワーカーのファリード、万能型のジェフ・グリーンという両ベテランは、低年俸で獲得できるのであれば、セカンドユニットを厚くしたいプレーオフチームからオファーが届きそう。前者はリング下における得点やリバウンドを強みとしており、後者は今季ここ4シーズンで最多となる平均12.3得点を記録したように、プレータイムさえ確保できれば平均2ケタ得点を十分狙える力がある。
一方、ジャマイカル・グリーンはリング下だけでなく、3ポイントまで決めることができるシュート力と、非凡なリバウンド力を兼備。今季途中にクリッパーズへ移籍後は、41.3パーセントという3ポイント成功率を残しており、複数チームからオファーがあるかもしれない。