今季のレイカーズはレブロン・ジェームズが先発ポイントガードとしてADらを操る?

レブロンにとって、フルシーズンをポイントガードとしてプレーするのはキャリア初となる[写真]=Getty Images

ブラッドリーとも契約し、魅力的なロースター形成に成功したレイカーズ

 今年のドラフト前にニューオーリンズ・ペリカンズとのトレードで、ロサンゼルス・レイカーズはリーグトップレベルの実力者ADことアンソニー・デイビス獲得に合意。

 その後、レイカーズはカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)やカイリー・アービング(現ブルックリン・ネッツ)といった大物フリーエージェント(FA)を獲得することはできなかったものの、経験豊富なベテランや才能あふれる中堅や若手をロースターに加えることに成功している。

 レイカーズはポイントガードにラジョン・ロンド(再契約)、クイン・クック、アレックス・カルーソ(2ウェイ契約から本契約)、シューティングガードにはダニー・グリーン、トロイ・ダニエルズに加えて、7月9日(現地時間8日)にはディフェンス巧者のエイブリー・ブラッドリーを2年970万ドル(約10億4,760万円)で獲得。

 フォワードには得点源のデイビスとカイル・クーズマの周囲に、ジャレッド・ダッドリー、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ(再契約)、ジャベール・マギー(再契約)、デマーカス・カズンズをそろえており、魅力的なチームへ変貌を遂げたと言っていい。

サマーリーグで顔を合わせたレブロン(右)、デイビス(中央)、クーズマ(左)[写真]=Getty Images

アシスト数でNBA歴代10位に入るレブロンは精度も申し分ない優秀なパサー

 もっとも、レイカーズが2013年以来初のプレーオフ返り咲き、そして通算17度目の優勝を狙ううえで、最も重要な存在はやはりレブロン・ジェームズだろう。

 キャリア16シーズン目を終えた34歳のレブロンは、4度のシーズンMVPや3度の優勝とファイナルMVPを筆頭に、数多くの功績を残すNBAのベストプレーヤー。

 昨季は股関節の負傷に苦しめられ、自己最少となる55試合の出場に終わったものの、平均35.2分27.4得点8.5リバウンド8.3アシスト1.3スティールと、レイカーズ加入1シーズン目ですばらしい個人成績を残した。

規定数には達しなかったものの、昨季の平均8.3アシストはリーグ3位に相当する高数字だった[写真]=Getty Images

 現地時間9日に『Yahoo Sports』へ掲載された記事によると、レブロンはすでに健康体を取り戻しており、制限なくプレーできる状態になっているという。

 さらに、リーグの情報筋が同メディアのクリス・ヘインズ記者へ伝えたところによると、今季レイカーズの先発ポイントガード(PG)にはレブロンが入ることになるという仰天情報が流れていた。

 キャリア平均7.2アシストを誇るレブロンは、キャリアを通じて“ポイントフォワード”としてプレーしており、一昨季にはポイントガード顔負けの平均9.1アシスト(キャリアハイ)をマーク。広い視野と申し分ない動体視力を兼備し、これまで何度も鮮やかなパスでハイライトシーンを彩ってきた。

 レギュラーシーズンにおける通算アシスト数(8,662本)はクリス・ポール(ヒューストン・ロケッツ/9,181本)に次いで現役2位、歴代で見ても10位に入る好成績を残しており、実績としては申し分ない。

レブロンがPGに入ることでオフェンス面では多くのメリットが期待できる

 203センチ113キロという筋骨隆々の肉体を持っているとはいえ、レブロンは今年12月末に35歳を迎える。このポイントガードへのコンバートが実現することになれば、半年以上に渡るシーズンの中で、レブロンの身体に負荷をかけすぎないようにしていくことができるかもしれない。

 バックコートの相棒には198センチのグリーンが入ることが濃厚のため、ピック&ロールを数多く繰り出す選手がマッチアップとなれば、グリーンが相手チームのポイントガードをガードすることになるだろう。

 今夏の補強により、レブロンのバックアップには経験豊富なロンドをはじめ、クックやカルーソがいるため、ゲームメイカーが不足しているという不安はない。レブロンが司令塔に入ることで、ミスマッチを突いてペイントエリアから高確率で得点できることが期待でき、カットしてくるチームメートへ絶妙なアシストを連発するシーンを何度も見ることができるはず。

 はたして、経験豊富なベテラン、レブロンがデイビスやクーズマをどのように操っていくのか。レイカーズは3ポイントとディフェンスに秀でた“3&D”をロースターに複数加えており、レブロンがシューターたちへオープンショットのチャンスを数多く演出することができれば、レイカーズはますます面白くなるに違いない。

昨季のファイナルのように、グリーン(左)は相手チームのポイントガードとマッチアップする機会が増えるだろう[写真]=Getty Images

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