ロケッツに加入したラッセル・ウェストブルック「正しくフィットすると思ってる」

11シーズン所属したサンダーを離れてロケッツへと移籍したウェストブルック[写真]=Getty Images

「ボールに触れることが減っても、ゲームでインパクトを与えることができる」

 7月27日(現地時間26日)、ヒューストン・ロケッツは、先日トレードで獲得したラッセル・ウェストブルックの入団記者会見を行った。

 2008年のドラフト1巡目4位で指名されてから、昨季まで11シーズンをオクラホマシティ・サンダーでプレーしてきたウェストブルックは、サンダーで3シーズンを共にしてきたジェームズ・ハーデンについて「僕らはもう何年もずっと友人なんだ。僕が10歳の頃からだね。オクラホマシティでも共にプレーしてきた」と語ると、新天地でハーデンとプレーすることについてこう続けた。

「勝利していくためには、自分のゲームにおけるいくつかの部分でどんな犠牲もじさない覚悟が必要になるだろう。でも僕らはそれを理解しているのさ。それに僕らには、チャンピオンシップを勝ち取るという共通のゴールがある。何をすべきか、僕らは分かってるよ。僕は一緒にプレーすることについて気にしちゃいないし、ジェームズもそうだと思う。それに僕はボールを持っていない状態でもプレーできる。ボールにたくさん触れなくても、ゲームの中でインパクトを与えることができるからね。ボールをたくさん持たなくても、フロアでいろんなことができるし、(昨季までよりも)勝利するチャンスがあると思ってる」。

あふれんばかりの闘争心を身体全体から放つウェストブルック[写真]=Getty Images

 ウェストブルックは過去9シーズン連続で平均20得点以上をマークしており、平均アシストは4シーズン連続、平均リバウンドは3シーズン連続で平均2ケタを残しており、前代未聞の3シーズン連続の平均トリプルダブルを達成している唯一無二の選手と言っていい。

 ロケッツにはエリック・ゴードンPJ・タッカークリント・カペラといった主力がおり、フィールドゴール試投数のうち半分以上が3ポイントという珍しいチーム。ハーデンにスペースを与えるべく、ほかの選手たちはコーナーや45度付近へと広がり、3ポイントを狙うことが多い。

 そんなロケッツでプレーすることについても、ウェストブルックは「僕は正しくフィットするだろう」とコメントし、ロケッツについてこう語っていた。

「フロアのスペースを広げることで、アタックやペネトレイト、(シューター陣へ)キックアウトする機会を僕にもたらしてくれる。ディフェンス面で言えば、スウィッチしてマッチアップをガードし、リバウンドを高いレベルで奪うことができると思ってる。そうすることによって、ファストブレイクをリードできると思う。だからすごく楽しみにしている」。

ハーデン率いるロケッツへのトレードに「まったく難しい決断ではなかった」

 サンダーとトレードについて協議していた中で、ウェストブルックが望んでいた移籍先がロケッツだった。そしてこのトレードを成立させることができた要因はハーデンだったという。ウェストブルックは約20年来の友人ハーデンとこのトレードについて、このように振り返っている。

「ジェームズは何かを成し遂げるまで本当に粘り強いんだ。僕らはこれまで何度も会話を持ってきたし、シーズン中も話し合ってきた。だから今思えばそういったことがプロセスだったのかもね。少なくとも僕にとってはプロセスだった。だからまったく難しい決断ではなかった」。

 そしてヒューストンのファンへ、ウェストブルックは自身について笑顔を交えてこう語っていた。

「僕はナイスガイなんだ。ゲーム中の僕は、間違いなく競い合うことになるけどね。それは何よりも勝ちたいからなんだ。自分がどう映っていようと気にしない」。

 毎試合120パーセントの力を注いでチームの勝利に貢献するウェストブルック。ロケッツは10月8日と10日のプレシーズンゲーム期間に、「NBA Japan Games 2019 Presented by Rakuten」(ジャパンゲームズ)でトロント・ラプターズと激突する。

 ハーデンとウェストブルックというシーズンMVP獲得経験者によるダイナミックデュオが繰り出す強烈なパフォーマンスを日本で体感できることは、文句なしにすばらしいことと言っていい。

今季はリング下へカットしたウェストブルックが、ハーデンのパスから豪快なダンクをたたき込むシーンを見ることができるだろう[写真]=Getty Images

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