「僕らはどれだけすばらしいチームになることができるかも理解している」
9月29日(現地時間28日)、ディフェンディング・チャンピオンとして今季を迎えるトロント・ラプターズが、『AP』からの質問に応じた。
ラプターズが昨季のNBA王者ということは事実なのだが、昨季のファイナルMVP、カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)とダニー・グリーン(現ロサンゼルス・レイカーズ)という主軸2人が退団したことで、今季のラプターズに対する評価は低いことは否めない。
今夏、ラプターズはスタンリー・ジョンソンやロンデイ・ホリス・ジェファーソン、キャメロン・ペインなど複数の新戦力を加え、長丁場のシーズンを戦い抜くロースターを形成したものの、レナード不在により、優勝候補に挙げるメディアも皆無に等しい。
そんな中、大黒柱のマルク・ガソルは「もし今季の僕らを1つの言葉で表現するならば、僕は“ハングリー”という言葉を使うだろうね。今季のラプターズはものすごくハングリーなチームだと思う。僕らは皆、カワイがこのチームにとってどれだけ大きな存在だったか、彼がプレーオフでどれほどすごかったかを理解している。でも同時に、僕らはどれだけすばらしいチームになることができるかも理解しているんだ」と自信をのぞかせた。
ガソルに加え、ラプターズにはチーム最古参でオールスターの常連でもあるポイントガードのカイル・ラウリー、昨季のMIP(最優秀躍進選手賞)を獲得したパスカル・シアカムがいるため、相手にとっては決して油断してはならないチームであることは間違いない。
今季ラプターズのエースとしてプレーすることが期待されているシアカムについては、ニック・ナースHC(ヘッドコーチ)も「彼にはすばらしいチャンス、すばらしい機会が与えられることになるだろう。自身の役割とゲームを拡大させることができると思う。今季はボールを保持し、たくさんプレーする機会を得ることになる」と大きな期待を寄せている。
レナード不在も、「ゴールはいつだって同じ」と2連覇を狙うラウリー
昨季王者にはほかにも、サージ・イバカやフレッド・バンブリート、OG・アヌノビー、ノーマン・パウエルといった昨季所属していた選手たちも複数おり、上質なチームケミストリーを構築している。
ラプターズのバスケットボール運営部門代表を務めるマサイ・ウジリは「選手たちはステップアップするだろう。そしてこのチャレンジに立ち向かっていくと思う」と言及。
闘争心の塊として知られるラウリーは、「僕にとって、ゴールはいつだって同じなんだ。これまで以上にやる気に満ちあふれているよ」と2連覇を目指して戦うことを宣言していた。
ラプターズは10月8日と10日にジャパンゲームズが組まれており、さいたまスーパーアリーナでヒューストン・ロケッツと2試合行うこととなる。
プレシーズン期間のため、レギュラーシーズンやプレーオフと同様のエナジーを持ち込むかは微妙ながら、相手はウェスタン・カンファレンス屈指の強豪であり、優勝候補にも挙がるチームなだけに、日本でもハングリーに勝利を見据えて襲い掛かるに違いない。