約4分半で8得点を挙げた八村とウィザーズへ、優勝候補レイカーズが襲い掛かる
11月30日(現地時間29日)にステイプルズ・センターで行われたロサンゼルス・レイカーズ戦。ワシントン・ウィザーズの八村塁は、序盤からエンジン全開でコートを疾走し、約4分半で8得点を挙げる活躍を見せた。
最初のポゼッション。八村は左コーナーでレブロン・ジェームズ相手にドリブルで押し込んでステップバックジャンパーを突き刺すと、今度は相手のターンオーバーからボールを奪い、そのまま持ち込んでレイアップ。その後もトランジションからレブロンとペイントエリアでマッチアップとなるも、自らコンタクトして動きを封じ、リング下で加点。
さらにはジャベール・マギーのブロックをかいくぐってリバースレイアップも決め切り、ウィザーズに15-4と11点のリードをもたらす見事なスタートダッシュを見せた。
だが、レイカーズは動じなかった。タイムアウト明けからレブロン、アンソニー・デイビスの両輪を軸にウィザーズのオフェンスを封殺し、33-8のランで第1クォーターを締めくくると、さらにリードを広げていき、終わってみれば125-103でレイカーズが完勝。
ウィザーズの日本語版公式ツイッターで、八村が「僕らとしては、前半から手も足も出ない、という状態になってしまって。すごく情けない状態になったと感じました」と振り返ったとおり、レイカーズが自慢のディフェンスと破壊力満点のオフェンスでウィザーズを圧倒し、10連勝を飾った。
「俺たちには優勝したいという強い願望がある。でも今ここで決まるものではない。今は次の対戦相手が標的だ。今後もチームとして向上し続けていきたいね。このチームには優勝を経験し、どうすれば優勝できるかを分かってる選手が何人もいる。長いプロセスだから、(優勝するために)近道したりなんかはしない。でもその旅路を楽しむことができている」
レブロンがそう明かしたように、レイカーズは勝率5割を下回る若手チーム相手にも油断せず、チームとして攻防両面でウィザーズに襲い掛かった。
「初めてレブロンと対戦したにもかかわらず、塁はすごく良かった」と指揮官
キャリア初のレイカーズ戦となった八村は、16得点8リバウンドと上々の成績。レブロンとデイビスとのマッチアップについて「フィジカルがすごい強くて。『やっぱりすごい選手だな』と守ってて分かりました。ああいう選手たちと毎日のようにできることは、僕としてもいい経験になってますし、プラスになることなので、いろいろと学びたいなと思います」と振り返っていた。
試合中にはデイビスに強烈なブロックを浴びる場面もあったが、キャリア17シーズン目の大ベテラン、レブロンとのマッチアップでは予想以上のプレーを見せたと言っていいだろう。
スコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)も「初めてレブロンと対戦したにもかかわらず、塁は今日すごく良かったと思う。残念ながら第4クォーターには出場機会がなかったけどね。どんなにフィルムスタディーをして準備をしても、(レブロンは)皆のヒーローなんだ。彼が持つオンコートとオフコートにおける姿勢とずば抜けた安定性は、MVPを9度受賞していてもおかしくはない。そんな選手相手に塁は堂々とプレーした。本当に今日はよくやってくれた」と称賛していた。
八村自身も「フィジカルでも負けないようにと、頑張ってやりました」と語っており、今後に向けて自信を深めたことだろう。
ウィザーズと八村を待ち構える次の対戦相手はロサンゼルス・クリッパーズ。「次(の相手)もリーグの中で優勝候補の1つなので、この試合のようにならないように、僕らもしっかりと戦いたいと思います」と意気込んでいた。
クリッパーズにはリーグ屈指の万能戦士カワイ・レナードとポール・ジョージが在籍している。両選手が12月2日(同1日)のウィザーズ戦へ確実に出場できるかは未確定だが、八村には是非ともアグレッシブなプレーでインパクトを与えてほしいところだ。