ライジングスターズチャレンジで八村のストーリーが世界中へ発信
2月17日(現地時間16日、日付は以下同)。NBAオールスターウィークエンドは最終日を迎え、ユナイテッド・センター(イリノイ州シカゴ)で「NBAオールスターゲーム2020」が行われた。
1月末にヘリコプター墜落事故によってこの世を去ることとなったコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)とその次女ジアナ、年明けに逝去した元NBAコミッショナーのデイビッド・スターンへの追悼が込められた一戦は、157-155でレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)率いるTEAMレブロンが勝利。
第69回目となった今回のオールスターは、日本にとって歴史的なものとなった。15日に行われたライジングスターズチャレンジで、ワシントン・ウィザーズのルーキー、八村塁が日本人として史上初の出場を果たし、14得点7リバウンド4アシストをマーク。
ウィザーズは八村入団を機に、日本語のウェブサイトを開設。日本語版公式ツイッターも立ち上げ、3万人以上のフォロワーを有しており、大きな反響を見せている。そしてライジングスターズの第4クォーター残り約2分には、映像を通じて“八村効果”が世界中に発信された。
「今日は日本でたくさんの人たちがこの試合を観ています。“ザイオン(ウィリアムソン/ニューオーリンズ・ペリカンズ)効果”はご存知かと思いますが、今、日本では“塁効果”が全開だそうです。彼がどれだけ人気があるかというと、ウィザーズのソーシャルメディアのフォロワー数が、昨年度から77パーセントも増えたとのことです。さらに、ウィザーズの日本語版アカウントは、他のNBAチームのツイッターと比較しても、ここ2か月間で総インタラクション(相互作用)が全体で24位。(日本語のアカウントは)サブアカウントながら、NBAの6チームの公式アカウントよりもインタラクション数が多いんです。八村選手の人気を象徴していますね。彼は日本人初の(ドラフト)1巡目指名選手であり、ゴンザガ大学で大活躍。(在学中に)英語も話せるようになりましたからね。すばらしいストーリーです。もちろん、オールスターウィークエンドのライジングスターズ出場も、日本人として初めてのことです」。
八村が入団したことによる効果は絶大で、ウィザーズは『NEC』とのグローバルパートナーシップ契約も締結しており、今後もますます勢いを増すことだろう。
オリンピックで主軸を務める“海外組トリオ”の今後に期待大
そんな中、オールスター期間中に日本国内向けのNBA公式動画配信サービス「NBA Rakuten」のコメンテーターとして来場した馬場雄大(テキサス・レジェンズ/Gリーグ)、渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ/2way契約)が八村と合流。今夏の東京オリンピックで代表の主軸を担う“日本の至宝トリオ”が集結したのである。
ライジングスターズ終了後の囲み取材で、「来年はオールスター本戦と、ライジングスターズの両方に出たいですね」と聞かれた八村は「そうですね。僕の目標としても、どんどん良くなって結果を出していって、そういうところに立てればいいなと思います」と真剣な眼差しで語っていた。
来年のオールスターでも、八村がライジングスターズのロースターに選ばれる可能性は十分あるだろう。そして今季で2way契約を満了する渡邊、Gリーグで評価を上げている馬場がイベントに出場し、再び顔を合わせることになると期待したい。