3月2日(現地時間1日、日付は以下同)。NBAは2020年2月を終えて、今季の30チームの平均得点が111.3得点となった。この数字は昨季(平均111.2得点)と並んで70年以上の歴史を持つNBAの中でも一際高いものとなっている。
前回平均111.0得点以上を記録したのは、平均112.4得点を記録した1970-71シーズンのこと。カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、オスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)を中心に、ミルウォーキー・バックスがフランチャイズ史上初のNBAチャンピオンとなった時までさかのぼる。
そんな中、2月はなんと6選手が平均30得点以上という大台をクリア。その選手のリストは以下のとおり。
※チーム名は略称、カッコ内はシーズン平均得点、最低5試合出場が条件
■2月に平均30得点以上を記録した選手リスト
1.ブラッドリー・ビール(ウィザーズ):平均36.2得点(30.3)
2.ラッセル・ウェストブルック(ロケッツ):平均33.4得点(27.6)
3.ジェームズ・ハーデン(ロケッツ):平均31.9得点(34.9)
4.トレイ・ヤング(ホークス):平均31.3得点(29.8)
5.ジェイソン・テイタム(セルティックス):平均30.7得点(23.5)
6.デイミアン・リラード(ブレイザーズ):平均30.4得点(29.5)
ウェストブルックとハーデンは2001年2月のシャック&コービー以来初の快挙
ビールはチーム成績が伸び悩んでいるものの、2試合連続、しかも2夜連続で53、55得点とキャリアハイを更新。相手チームからダブルチームされるのは当然で、“ボックス&ワン”されるなど徹底マークに遭う中、フィールドゴール成功率47.5パーセント、3ポイント成功率36.5パーセントと、ガードとしては優秀な数字。フリースローも平均8.6本を獲得し、成功率82.1パーセントを残しているのだから圧巻だ。
また、ウェストブルックは1月(平均32.5得点)に続いて2か月連続でクリア。特に2月はフィールドゴール成功率54.9パーセント、3ポイント成功率40.0パーセントと絶好調。ロケッツはウェストブルックとハーデンが平均30得点以上を達成しており、同チームの2選手がこの記録を達成したのは2001年2月のシャックことシャキール・オニール(元レイカーズほか)とコービー・ブライアント(元レイカーズ)以来の快挙に。
シーズン平均を大きく上回る得点をたたき出しているテイタム、ホークスをけん引するヤング、鼠径部負傷により7試合の出場にとどまるも、平均30得点以上を残したリラードも称賛に値する。
ちなみに、『StatMuse』によると、1か月間で6選手が平均30得点以上を残したのは2月がNBA史上2度目。初となったのは今年1月のことだった。
■1月に平均30得点以上を記録した選手リスト(カッコ内はシーズン平均得点)
1.デイミアン・リラード(ブレイザーズ):平均34.1得点
2.ラッセル・ウェストブルック(ロケッツ):平均32.5得点
3.カワイ・レナード(クリッパーズ):平均32.2得点(27.0)
4.トレイ・ヤング(ホークス):平均31.7得点
5.デビン・ブッカー(サンズ):平均31.3得点(26.0)
6.ブラッドリー・ビール(ウィザーズ):平均31.3得点
リラード欠場後、マッカラムも平均30得点以上を残すもチームは苦戦
レナード、ブッカーはシーズン平均を大きく上回る成績で所属チームをけん引していたことが分かる。1月からビールがさらにギアを上げたこと、ウェストブルックとヤングは2か月連続で驚異的なスコアリングラッシュを続けていると言えるだろう。
なお、リラードの戦線離脱後、ブレイザーズのCJ・マッカラムが平均31.8得点に5.4リバウンド9.0アシストとすばらしいパフォーマンスを見せているものの、チームは1勝4敗と苦戦している。