2020.04.06
今シーズンも持ち前の1対1のスキルを武器に、アイソレーションから得点を量産するヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデン。今季平均35.3得点はリーグトップであり、3年連続の得点王の可能性もある。小刻みにレッグスルーとクロスオーバーでディフェンダーをけん制し、途端にステップバックをして3ポイントシュートを放つ、もしくはドライブしていくスタイルは、リーグで猛威を振るっている。
だがハーデンのアイソレーションに対し、疑念を抱き批判する声もあるという。『GQ』に掲載されたインタビューにて、「君のスタイルがチームの生産性を制限させてしまっている、という非難についてはどう思っている?」という質問に対し、ハーデンは以下のように自身の見解を示した。
「シャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)やティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)はアイソレーションを使用していた、そうだろう? ダンカンとシャックはビッグマンだったから、ポストでアイソレーションをした。目的はダブルチームを引き寄せて、味方にオープンでショットを打てるようにするためだ。僕のアイソレーションはフロアのトップから始まり、ダブルチームやトリプルチームを引き寄せる。僕らはトップのアイソレーションを起点に、僕がダブルチームを引き寄せて、オープンショットを作り出すんだ。ダンカンはポストアップをしてダブルチームを引き寄せ、キックアウトをして味方のオープンショットにつなげていた。いいオフェンスじゃないか、同じことだよ」
ハーデンが述べたように、支配的な選手のアイソレーションによってディフェンスのギャップを発生させ、そこからノーマークの味方へボールを託すことはシンプルに効果的だ。だが一方で、高い割合で特定の選手にボールが預けられ、その選手の1対1が繰り返し続くとすれば、オフェンスは単調で生産性に欠けるとみられるかもしれない。いずれにせよロケッツはハーデンにボールを託しており、チームがそれだけエースである彼のオフェンスを高く評価していることなのだろう。
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