2020.04.29

2006年を最後にプレーオフから遠ざかっているキングス、来季もGMとコーチ陣は継続か?

エーススコアラーのヒールド(右)とウォルトンHC(左)[写真]=Getty Images
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15勝29敗と落ち込むも、その後の20試合で13勝7敗と巻き返しに成功

 昨季をウェスタン・カンファレンス9位の39勝43敗で終えたサクラメント・キングスは、シーズン終了から一夜明けてデイビッド・イェーガー前HC(ヘッドコーチ)を解任。その直後に昨季までロサンゼルス・レイカーズで3シーズン指揮を執ったルーク・ウォルトンを新たな指揮官として迎えた。

 2006年を最後に、プレーオフという舞台に出場できていないキングスは、昨夏のフリーエージェント(FA)戦線でベテランのトレバー・アリーザ(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)とコリー・ジョセフ、ビッグマンのドウェイン・デッドモン(現アトランタ・ホークス)をロースターに加えて「今季こそ」という思いで2019-20シーズンに臨んだ。

昨夏の補強に手ごたえを感じていたディバッツGMだったが……[写真]=Getty Images

 ところが、先発パワーフォワードのマービン・バグリー3世が開幕2戦目からケガのため戦線離脱。開幕5連敗という最悪のスタートを切ったキングスは、その後の10試合で7勝3敗という好成績を残すも、その途中に司令塔のディアロン・フォックスもケガで欠場するなど戦力がそろわずに苦戦。

 デッドモンは出場時間激減で不満を爆発させて地元メディアにトレード志願を口にし、エースのバディ・ヒールドもウォルトンHCの采配にいら立ちを見せるなど、チームは44試合を終えて15勝29敗と大きく負け越してしまう。

 するとオーナーのヴィベック・ラナディブは、ウォルトンHCとブラデ・ディバッツGM(ゼネラルマネジャー)兼バスケットボール運営部門代表へフラストレーションを露わにし、一時は更迭もウワサされたが、その後の20試合で13勝7敗と持ち直し、ウェスタン・カンファレンス11位の28勝36敗でシーズン中断を迎えた。

 オールスター後で見れば、キングスはウェスト4位の7勝3敗という好成績をマーク。8位のメンフィス・グリズリーズ(32勝33敗)とのゲーム差は3.5と、プレーオフ出場の可能性を残しており、今後に期待を抱かせる戦いを見せていたと言っていい。

オールスター後、司令塔フォックスはスコアリングリーダーとしても活躍[写真]=Getty Images

 今後シーズンが再開され、現段階の順位のままプレーオフへ突入するとなれば、キングスは14年連続でプレーオフを逃すこととなるのだが、2022-23シーズンまで契約下にあるディバッツGMとウォルトンHCを来季も続投させる可能性が高いと『The Athletic』が4月29日(現地時間28日)に報じた。

 キングスには今季途中からシックスマンへスライドしたヒールド、オールスター後はチームトップの平均23.4得点と絶好調のフォックス、攻防両面において堅実なハリソン・バーンズ、技巧派のネマニャ・ビエリツァ、成長中のリショーン・ホームズといったコアメンバーがおり、今季終了後に制限なしFAとなるボグダン・ボグダノビッチと再契約できれば今季の戦力を保持することができる。

 昨夏獲得したアリーザとデッドモンがフィットしなかっただけに、現有戦力にどのような選手を加えれば戦力アップが実現するのか、ディバッツGMの手腕が問われるところだ。そして来季以降にプレーオフへ返り咲くためには、ウォルトンHCと選手間における信頼関係構築が大きなカギとなりそうだ。

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