マックス契約に自信を見せるも「これはビジネスであって、いつも欲しいものが手に入るわけじゃないことは分かってる」と慎重な姿勢を見せる
新型コロナウイルスの感染拡大を防止すべく、NBAは3月13日(現地時間12日、日付は以下同)からレギュラーシーズンを中断。本来であれば、プレーオフのカンファレンス・セミファイナルが佳境を迎えている頃なのだが、現在はシーズン再開の可否について熟考している。
もし今季がこのまま終了するとなれば、フリーエージェント(FA)戦線やトレードが盛んになりそうだが、来季のサラリーキャップは大幅にダウンする可能性があるため、大型契約による大物移籍は起こらない可能性がある。
というのも、『ESPN』のボビー・マークスが、とあるチームのフロントオフィスの人物の話として、来季のサラリーキャップが2,500万ドルから3,000万ドル(約26億7,500万円から約32億1,000万円)も低下するかもしれない、と5月15日に報じているからだ。
そんな中、今季終了後に延長契約を結べる資格を手にするジョン・コリンズ(アトランタ・ホークス)が、現在の胸の内を明かした。15日に地元メディア『The Atlanta Journal-Constitution』へ掲載された記事の中で、コリンズはこう話している。
「マックス契約について話すのであれば、俺は絶対にその中に入っていて、ホークスでその契約を勝ち取ることができると感じている。だけどこれはビジネスであって、いつも欲しいものが手に入るわけじゃないことは分かってる。でも俺はホークスの一員でありたいし、ホークスに残りたい」。
キャリア3年目となった今季、コリンズは平均33.2分21.6得点10.1リバウンド1.5アシスト1.6ブロックと、軒並み自己最高の数字を残し、3ポイントも成功数(平均1.4本)、成功率(40.1パーセント)とキャリアハイをたたき出した。
だがNBAと選手会が定める反薬物プログラム規定に違反したことで、6戦目から25試合の出場停止。その間、2年目でオールスターのスターター枠に選ばれたトレイ・ヤングを中心に戦うも、チームは4勝21敗と低迷し、コリンズの価値が浮き彫りとなった。
今季のホークスはコリンズの出場停止だけでなく、選手たちのケガもあって戦力が整わなかったこともあり、イースタン・カンファレンス14位の20勝47敗(勝率29.9パーセント)。プレーオフ進出という開幕前の目標は達成困難に。
それでも、2月のトレードでリム・プロテクターのクリント・カペラを獲得しており、かかとのケガから復帰すれば、リーグ28位(114.4)に終わったディフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける失点)の改善も見込める。
オールスター以降で見ると5勝6敗(勝率45.5パーセント)まで伸ばしており、コリンズは「周囲の人たちが思っている以上に、俺たちはそれほど離れてはいないと知らせたいね」と口にし、低迷脱却まで間近に迫っていると明かしていた。
もしコリンズがマックス契約を望むのであれば、今季終了後の交渉はタイミングが悪いため、制限付きFAとなる来季終了後がベストな時期と言えるだろう。来季ホークスがプレーオフへ返り咲くことができれば、コリンズの評価も自ずと上がるのではないだろうか。