5月21日(現地時間20日、日付は以下同)。現地メディア『ESPN』は、イースタン・カンファレンスの計15チームにおける、フランチャイズ歴代ベストのスターター5選手を発表した。
同メディアは、ライター陣へイースト各チームのスターター5選手を聞き込み、そのフランチャイズに在籍していた期間における活躍度、インパクトを加味して選出している。
ここでは、サウスイースト・ディビジョンに所属する5チームの歴代最強スターター陣を紹介していきたい。
※カッコ内は所属期間、赤字は現役選手、G=ガード、F=フォワード、C=センター
<『ESPN』選出の歴代最強スターター陣
(イースタン・カンファレンス/サウスイースト・ディビジョン編)>
■アトランタ・ホークス
G:ルー・ハドソン(1966~77年)
G:クリフ・ヘイギン(1956~66年)
F:ドミニク・ウィルキンズ(1982~94年)
F:ボブ・ペティット(1954~65年)
C:アル・ホーフォード(2007~16年)
チーム史上最多タイの平均26.4得点を残すウィルキンズとペティット
アトランタ・ホークスの前身セントルイス・ホークスでプレーしていた選手たちも含むため、リーグの中で最も単純明快なリストの1つだろう。ハドソンは6度のオールスター選出を誇り、平均20得点以上を7度残した。ヘイギンは当時193センチのフォワードだったが、現代ではガードとしてプレーすることになるだろう。
フランチャイズ史上最多の2万3292得点を稼いだウィルキンズとペティットは、共に平均26.4得点でトップタイ。ペティットは平均16.2リバウンドと、こちらも歴代トップを誇る。
センターに選んだホーフォードは、9シーズンの在籍で4度オールスターに選ばれた。この男が持つ万能性は、チームの(プレーオフ常連へと返り咲く)社会的地位を取り戻すことを手助けした。
■シャーロット・ホーネッツ
G:ケンバ・ウォーカー(2011~19年)
G:デル・カリー(1988~98年)
F:グレン・ライス(1995~98年)
F:ラリー・ジョンソン(1991~96年)
C:アロンゾ・モーニング(1992~95年)
チーム史上3度ある50勝以上を達成したチームで主力を務めた選手たち
1991年.ホーネッツは健康体のラリー・ジョンソンをドラフト全体1位で指名し、93年にはフランチャイズ史上初のオールスターに選ばれた。モーニングはルーキーシーズンに出場したプレーオフ1回戦(対セルティックス)の第4戦で、シリーズ突破を決定づける劇的なジャンパーをヒット。
ところが、ジョンソンの背中のケガと、スター選手たちによる確執などもあり、“未来のブルズ”と評されたデュオは早期に解体。その後ジョンソンはニックス、モーニングはヒートへ移籍し、“ニックス対ヒート”というバトルを競い合うことに。
ホーネッツのフランチャイズ史上、シーズン50勝以上を達成したのは3度ある。94-95シーズン(50勝32敗)、そして96-97シーズン(54勝28敗)、97-98シーズン(51勝31敗)だ。最後の2回は、モーニングらとのトレードで加入したライスを中心としたチームであり、97年のオールスターではMVPにも輝いた。
ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)の父デルは、この組織における偉大なシューターの1人。マグジー・ボーグズと共にプレーし、在籍した10シーズンのうち、9シーズンで平均2ケタ得点を残している。
ケンバは今季からセルティックスでプレーしているものの、3度のオールスター出場を誇り、フランチャイズ史上最多の1万2009得点をマークした。
■マイアミ・ヒート
G:ティム・ハーダウェイ(1996~2001年)
G:ドウェイン・ウェイド(2003~16、18~19年)
F:レブロン・ジェームズ(2010~14年)
F:アロンゾ・モーニング(1995~2003、05~07年)
C:シャキール・オニール(2004~08年)
90年代後半にけん引したデュオ、通算3度の優勝をもたらしたレジェンドたち
1995年に指揮官兼バスケットボール運営部門代表に就任したパット・ライリーは、モーニングの激しさと強さ、ハーダウェイの粘り強さと才能によってチームカルチャーを作り上げた。90年代後半に結成したこのデュオは、4年連続でプレーオフ出場を果たし、97年にはイースト決勝まで勝ち上がった。
2003年にはウェイドという、ヒートの歴史上においてベストかつ最も重要な選手をドラフト指名。シャックことシャキール・オニールがトレードで加入して2シーズン目となる06年にチーム史上初優勝を達成。
その後ヒートは10年夏にレブロン、クリス・ボッシュが加わり、ウェイドと共に“スリーキングス”を形成し、4年連続のファイナル進出、そのうち12、13年に2連覇を成し遂げたことで、また1つ新たなレベルへと引き上げた。
■オーランド・マジック
G:アンファニー・ハーダウェイ(1993~99年)
G:ニック・アンダーソン(1989~99年)
F:トレイシー・マグレディ(2000~04年)
F:ドワイト・ハワード(2004~12年)
C:シャキール・オニール(1992~96年)
ネルソンは10シーズン在籍したが、ハーダウェイのプレーは別格
ここに挙げた5人で形成するチームならば、攻防両面で何でもできるだろう。インサイドで得点を狙おうものなら、若かりし頃のオニールとハワードが立ちふさがる。マグレディとオニールはマジック在籍時に得点王を獲得しており、中外問わずにオフェンス力も驚異的。
ポイントガードとしては、ジャミーア・ネルソンがポイントガードとして10シーズン在籍しており、チーム史上最も長い。だが健康体だった頃のハーダウェイは次元の違うレベルでプレーしていた。96年夏にシャックが退団後も、移籍するまでこの男がどれほどの活躍を見せていたのか忘れている人たちがいるかもしれない。
最後のスポットについて、ビンス・カーターはオーランドでまずまずのプレーを見せていたものの、アンダーソンをセレクトした。95年のNBAファイナル初戦の終盤に4本連続でフリースローを落とすという致命的なミスを犯したものの、マジックのファンは彼のことをすばらしいディフェンダーで、何年にも渡って貴重なショットを沈めてきたことを覚えている。だからこそ、彼はこのリストに入るにふさわしい。
■ワシントン・ウィザーズ
G:ジョン・ウォール(2010~現在)
G:アール・モンロー(1967~71年)
F:ガス・ジョンソン(1963~72年)
F:エルビン・ヘイズ(1972~81年)
C:ウェス・アンセルド(1968~81年)
アシストとスティールで最多記録を持つウォールがビールらを押しのける
ヘイズとアンセルドはブレッツ(ウィザーズの前身)において最も偉大な選手であり、殿堂入りしたデュオ。3度のファイナル進出を果たし、78年にフランチャイズ史上唯一となるチャンピオンに輝いている。
ジョンソンは最初にリムの上でプレーしてきたパワーフォワードの1人で、モンローはキャリア序盤にブレッツでプレーし、プレーグラウンドで磨き上げたスキルを駆使して大活躍を見せた。
ブラッドリー・ビールは存在感を増しており、健康体のフィル・シュニアーはフランチャイズ史上ベストの1人、ギルバート・アリーナスは良くも悪くも火花を散らしていた。だがウォールは約10年に渡ってウィザーズでプレーしており、通算アシスト数とスティール数でいずれも球団最多の数字を残している。