得点、アシスト、スティールでトップを誇るフォックスの再診断は7~10日後
7月31日(現地時間30日、日付は以下同)からフロリダ州オーランドでスタートする今季の第二幕へ参戦するサクラメント・キングスは、おそらくどのチームよりもプレーオフ出場への想いが強いはず。
というのも、このチームは2006年を最後にプレーオフという舞台から遠ざかっており、昨季はウェスタン・カンファレンス9位(39勝43敗)。今季はここまでウェスト11位の28勝36敗で、8位のメンフィス・グリズリーズを3.5ゲーム差で追いかける中でシーディングゲーム(順位決定戦)に臨むからだ。
だが現時点で、キングスはベストメンバーがそろっていない。ハリソン・バーンズとアレックス・レンが新型コロナウイルス(COVID-19)の検査結果で陽性反応が出たためまだサクラメントに滞在しており、リショーン・ホームズは開催地に到着したものの、隔離期間を終えた後にデリバリーで食事を受け取る際にNBAキャンパスの外に出てしまったため、追加で10日間の隔離に。
新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出ていたバディ・ヒールドとジャバリ・パーカーが13日にオーランド入りし、16日のチーム練習ではヒールドが75パーセントのメニューをこなしているのだが、最重要人物がケガに見舞われてしまった。
16日にディアロン・フォックスが今季2度目となる左足首のネンザをしてしまい、MRI検査の結果、7~10日後に再診断という判定になったとチーム側が発表している。。
「(彼は)今シーズン、私がこのチームにおける蛇の頭だと何度も呼んできた選手の1人。我々は彼に対して多くのことを課してきたが、それをこなせるだけの能力がある選手なんだ」とルーク・ウォルトンHC(ヘッドコーチ)が称えたフォックスは、今季いずれもチームトップとなる平均20.4得点6.8アシスト1.4スティールをマークする司令塔。
再診断の末に戦列復帰できる許可が下りれば、フォックスはシーディングゲーム(順位決定戦)に出場できるが、それまではベテランのコリー・ジョセフが司令塔を務めることになる。
「コリー・ジョセフはこのチームを引っ張っているよ。コート上でリーダーシップを発揮してるし、チームメートたちを正しい位置へと動かし、声出しも積極的に行ってる」とケント・ベイズモアが話しており、急激に戦力ダウンになることはないだろう。
だがキングスがグリズリーズとのゲーム差を詰め、ゲーム差なしで並ぶポートランド・トレイルブレイザーズ、ニューオーリンズ・ペリカンズとの争いを制してプレーオフ出場を果たすためにはフォックスの存在は不可欠なのは間違いない。
センター不在の中、指揮官は若手ビッグマンに加えてブリュワーを起用か?
なお、ホームズとレンが合流できていないキングスは、センターにマービン・バグリー3世とハリー・ジャイルズに加え、3番手としてフォワードのコーリー・ブリュワーを入れて練習しているという。
6月24日にフリーエージェント(FA)として加入したブリュワーは、昨季キングスに所属していたキャリア13年目のベテラン。ウォルトンHCが指揮していたロサンゼルス・レイカーズで、約2シーズン在籍していたこともあり、指揮官はこのベテランに信頼を置いているようだ。
「このチームの皆はコーリーがすばらしいレベルにあると感じている。このチームに加わってからというもの、彼は我々が求めたことを全てこなしてくれている。3番(スモールフォワード)、4番(パワーフォワード)でもプレーしたし、今日はハリーかマービンの代わりに出てくるセンターとしてもプレーしてくれた。とても良かったよ」。
キングスは今後、チーム練習を重ねてスクリメージ(練習試合)を3試合こなし、8月1日にシーディングゲーム初戦でサンアントニオ・スパーズと対決することとなる。
フォックスとバーンズは間違いなくこのチームの主軸であり、チームトップのシュート力を誇るヒールドの存在も不可欠。今季キングスでブレイクしたホームズなど、今月末までにベストメンバーがそろうかどうかは気になるところだ。