11月以降はいまだ負け知らずで、連勝を14まで伸ばした川崎ブレイブサンダース。三遠ネオフェニックスに喫した3敗以外、他のチームには一度も負けていない。だが、日本リーグ時代から激闘を繰り広げてきたアルバルク東京は、これまでで最も難しい相手と言えるだろう。
前節は初戦こそ6点差と粘られたが、チーム合計で20アシストと抜群の組織力を発揮。翌日はさらに数字を伸ばし、篠山竜青の8アシストを筆頭に計26アシストで31点差の大勝。ペイントエリアへのダブルチームを逆手に取った素早いパス回しで相手ディフェンスをかく乱するという、川崎の必勝パターンはますます磨きが掛かっている。その起点になるのはもちろんニック・ファジーカスだ。
A東京も、同地区のレバンガ北海道に連勝。初戦はディアンテ・ギャレットの22得点6アシスト7スティールと、ザック・バランスキーの20得点で振りきり、2戦目は松井啓十郎と田中大貴の3ポイントが効いた。どちらかというと、「個」の力で押しきった印象だ。
洗練されたチームプレーでリーグ最高勝率を誇る川崎と、個々の卓越したスキルで東地区首位に立つA東京。見応えのある対決になるのは間違いない。
文=吉川哲彦