事の発端は、Bリーグ2017-18シーズンの開幕前に遡る。田中大貴がアルバルク東京のオフィシャルイヤーブックで掲げたファンへ向けた「優勝したら、田中大貴主催のファンイベントをやります!」という公約だ。
同シーズン、所属する東地区では惜しくも2位となったものの、「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」を制して2代目王者に輝いたA東京。この優勝に伴い7月18日、田中大貴が主催する「DAIKI TANAKA presents SPECIAL EVENT」がアリーナ立川立飛に隣接する『タチヒビーチ』で実施。同イベントは小島元基、安藤誓哉、齋藤拓実の3名が特別ゲストとして駆けつけた。
「このスペシャルイベントに抽選で漏れて来れなかった方がたくさんいます。ここに来られた方は、短い時間ですがぜひ楽しんでいって下さい」(田中)
「暑いので水分補給はしっかりして下さい。あと僕の髪型どうですか?(笑)」(小島:今オフに髪色を人生初の茶髪にしている)
「抽選に当たってしまったので来ちゃいました(笑)」(安藤、齋藤)
と4人が挨拶を済ませると、外が暗くならないうちに全員で記念撮影を実施。参加者には「DAIKIオリジナルTシャツ」が配られた。
次に行われたのは、施設内のBBQスペースに移動しメインイベントとなるバーベーキュータイム。各テントで10名前後のファンが食事を楽しみ、選手たちは1名ずつそれぞれのテントを回った。テントからは田中が乾杯の音頭をとる様子や、秋田ノーザンハピネッツからA東京へ完全移籍を果たした安藤が「俺を受け入れてくれてありがとう!」と感謝のメッセージ、4人がファンからお肉を食べさせてもらったり、食べさせてあげている様子が見られた。
イベントの最後にはプレゼント抽選会が行われ、田中の使用済みサインりバッシュや開幕戦で着用してから、本人曰く「洗ってない」というジャージーが景品として配れられた。さらには『田中大貴とパスができる権利』、『田中大貴がファンにマシュマロあ〜ん』と題したレアな体験もあり、当選番号が『24』、当選者が田中の高校時代(長崎県立長崎西高校)に過ごした同級生の妹というミラクルも飛びだした。
締めの挨拶では「本当に昨シーズン優勝できて、こうやって皆さんと楽しい時間を過ごすことができて嬉しく思います。今シーズンも2連覇を目指してがんばります。来年はもうちょっと涼しい場所でこのイベントが開催できるように、また応援よろしくお願いします」と述べた田中。しかし、早くもそう意気込んでいるのは田中だけでなく、特別ゲストたちも同じであった。「来年は自分主催のイベントを——」と。
平日の19時スタート、しかも例年以上の猛暑に加え“真夏の野外”という決して良いとは言えない条件にも関わらず、約240名を募った事前申込みは定員に達し早期締めきり。実施前から田中の人気と王者の貫禄を見せつけた同イベントは大盛況のうちに幕を閉じ、着実にA東京ファンが増えているという事実が垣間見えた。
リーグ2連覇の権利を手にして迎える新シーズン。A東京は充実したオフを過ごして再び栄冠を手にすることができるのか。真っ赤に燃えるファンとともに、まずはリーグ開幕前に行われる「B.LEAGUE EARLY CUP 2018 KANTO」を首を長くして待とう。
文=小沼克年