2018.10.04

3季目の幕開けは強豪同士の一戦、千葉ジェッツと川崎ブレイブサンダースが激突

千葉vs川崎の一戦でB1の2018-19シーズンが幕を開ける [写真]=山口剛生
1981年、北海道生まれ。「BOOST the GAME」というWEBメディアを運営しながら、スポーツジャーナリストとしてBリーグを中心に各メディアに執筆や解説を行いながら活動中。「日本のバスケの声をリアルに伝える」がモットー。

千葉ジェッツvs川崎ブレイブサンダース(@船橋アリーナ)
第1戦:10月4日19時5分~、第2戦:10月6日15時05分~

 10月4日に行われるB1開幕戦のカードに選ばれたのは、昨シーズン優勝候補に挙げられながらも頂点に輝くことができなかった千葉ジェッツ川崎ブレイブサンダースによるライバル同士の激突で決定した。

 ファイナルで味わった悔しさを晴らすために戦う今季の千葉。横浜アリーナのミックスゾーンで一人残っていた島田慎二社長が口にした「来シーズンは勝負に出ますよ」という言葉どおり、積極的な補強でチーム全体の戦力アップを実現した。スタイルは昨季同様に激しいディフェンスからリバウンドをしっかり獲得し、一気に攻めきる形だ。

 日本代表の司令塔を担う富樫勇樹、リーグ屈指のオールラウンダーである小野龍猛、攻守両面で“必殺仕事人”となっている石井講祐、走れるインサイドプレーヤーのギャビン・エドワーズなど戦力は十分だ。中でも注目なのは、今オフの話題を呼んだ新加入の田口成浩。シュート力だけではなく、明るいキャラクターでチームを盛りあげることも期待されており、藤永佳昭大宮宏正、新外国籍選手も含め、よりアグレッシブに戦う集団へ変貌を遂げようとしている。いかにして序盤から圧倒的に自分たちのゲームを展開することができるかが今季のカギになるだろう。

 赤一色のアリーナに乗りこむ川崎。オーナーが変わり、新たな歴史がスタートする今季の“新生ブレイブサンダース”も戦力としてはリーグトップクラス。日本代表のエースであるニック・ファジーカス、日本を代表するガードの篠山竜青辻直人によるトリプルコンビは健在だ。また、派手さはないが攻守において堅実な仕事をする長谷川技や、成長著しい鎌田裕也のフォワード陣も計算ができる存在で、日本人選手の陣容が変わらずチームケミストリーをより増した形でシーズンを戦うことになる。

 今季も堅実なチームディフェンス、自慢の守備力をベースに相手をしっかりと抑えた上で、得点力のある選手たちを活かすオフェンスを展開するだろう。その中で注目したいのが林翔太郎やジュフ・バンバなどといった若い選手たちの成長。ポテンシャルの高い選手たちが実力を発揮できれば、チーム力が増し、さらなる高みを目指すことができるはず。「若手の成長なくして、チャンピオンなし」というのが最大の注目点だ。

 強豪同士がぶつかる一戦は、いかにインサイドでの攻防で優位に立てるかがカギになるだろう。昨季の戦いを見ると、両チームともにお互いの良さを潰し、自分たちの戦いを仕掛けて勝利を収めてきた。その中で得点が取りやすい、リングに近いインサイドでボールが保持することが大切。ゴール付近のポジションが機能すればアウトサイドも空いてくるため、自分たちの良さを引きだすことができる。ゴール下での雄叫びを多く上げたほうが、勝利の二文字をつかみ取ることができるだろう。

文=鳴神富一

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