2023.09.27

【B1クラブ展望/北海道】鉄人・桜井の集大成…見据えるのは強豪クラブへの第一歩

改めて就任した小野寺龍太郎HCのもと、新シーズンを迎える [写真]=B.LEAGUE
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

 今シーズンのレバンガ北海道は、昨シーズンの2月からヘッドコーチ代行として指揮を執った小野寺龍太郎氏がHCに就任。スローガンに込めた『HARD WORK』と、『勤勉』という2つのキーワードを胸に新たなシーズンに挑む。

 今年で40歳を迎えた桜井良太によれば、勤勉という言葉は小野寺HCがよく使う言葉で、こんな意味が込められているという。

「全員が勤勉さを持って、チームのルールや規律を守りながら、決められた戦術の強度や精度を上げる」

 過去7シーズンの北海道は初年度の東地区4位が最高成績。以降は同地区上位に食い込むことができず、チャンピオンシップ出場を目標に掲げた昨シーズンは途中で指揮官交代という決断に至った。

 個ではなく組織力を高めて上位進出を狙うために、まずはディフェンス面の強化が最優先となる。昨シーズンは1試合平均80.8得点を記録しながらも、平均失点が88.1点でB1ワースト。試合開始からハードワークを貫き、粘りの守備から流れるようなオフェンスを披露してスコアを重ねたい。得点源としての活躍に期待が高まるのは、シューターの中野司と2021-22シーズンぶりにコートに戻ってきたデモン・ブルックスだ。

 新加入選手で最も注目を集めるのは関野剛平だろう。5季ぶりに復帰した道産子プレーヤーは自身初の主将に就任した。サンロッカーズ渋谷で磨き上げた守備だけでなく、ダブルキャプテンの1人として強いリーダーシップを発揮できるかが問われる。

■KEY PLAYER/SG/SF #11 桜井良太

桜井良太は最後シーズンでどのようなプレーを見せてくれるのか [写真]=B.LEAGUE


 前身のレラカムイ北海道時代からクラブに携わる“鉄人”は、17年目となる今シーズンを最後に引退を表明。「開幕戦から勤勉さを持ってハードワークしていきたい」と意気込む。

 北海道が強豪クラブになるためには「チームの土台や文化が作れていない」とも話し、北海道の未来のためにも自分ができることを全うする構えだ。

文=小沼克年

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