2023.09.27

【B1クラブ展望/秋田】2度目のCS進出へ再出発、カギを握るのは決定力とホームでの熱狂

クレージーピンクとともに上位進出を目指す秋田 [写真]=B.LEAGUE
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

 2025-26シーズンまでの3年契約。秋田ノーザンハピネッツは、前田顕蔵ヘッドコーチとともに未来を歩むことを選んだ。

 2021-22シーズンは初のチャンピオンシップに出場したが、昨季は東地区4位、全体11位で終了。家庭の事情により4月まで指揮を執ることができなかった前田HCにとっても、再スタートのシーズンとなる。

「本当に熱くて激しいシーズンにしたいなと。チームとしては激しいディフェンスをしながらも、もっと連動して相手に難しいシュートを打たせて、そこからシンプルに速い展開に持っていきたいです。そういった中で、より日本人選手が起点になって躍動してほしいと思っています。もう一度チャンピオンシップに戻れるように、まずは東地区でしっかり戦えるチームにしたいです」

 昨シーズンは1試合平均77.7失点に加え、同7.3スティールを記録。ともにB1上位の数字を残し、信条とする前線から激しく圧をかけるプレッシャーディフェンスは相手を苦しめたと言える。

 課題はフィニッシュ力。昨季の2ポイント成功率はB1で最も低い48.4パーセントと振るわなかった。新外国籍選手のロバート・ベイカージェフリー・クロケットにはインサイドでの得点力が問われるだろう。

 日本人選手では優勝経験のある赤穂雷太を筆頭に、即戦力になり得る補強に成功。藤永佳昭熊谷航、そこに最年少の小栗瑛哉を含めた新たな司令塔が、どのようにチームを活性化させるか注目したい。

 昨季のレギュラーシーズンは本拠地でわずか10勝。再びCSの舞台に立ち、その先の扉をこじ開けるためには、“クレイジーピンク”の熱狂も必要不可欠だ。

■KEY PLAYER/SG #5 田口成浩

ケガから復帰のシーズン。これまで以上の活躍も期待 [写真]=B.LEAGUE


 昨年12月に負った大ケガから待望の復帰。開幕前の東北カップは準優勝で終えたが、「ホッとしているのと、楽しかったというのが素直な感想」とコートに戻れた喜びを感じていた。田口にとっても悔しさを晴らす今季、3ポイントシュートはもちろん、闘志を前面に出した姿で秋田の魂となれるか。

文=小沼克年

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