B1復帰に向けてギアを上げ、西地区首位で新年を迎えた滋賀レイクスは、前節の新潟アルビレックスBB戦に先勝して9連勝。宮本一樹が10得点、野本大智が8アシストと日本人選手の働きも要所で光った。ただ、先手を取りながら後半に点差を詰められたのは反省材料。その課題が第2戦は顕著に出てしまい、10連勝を逃す結果となった。地区2位に浮上してきた熊本ヴォルターズと次節で対戦することを考えると、今節は40分間をとおしての遂行力、集中力にフォーカスする必要がある。

　第16節でアルティーリ千葉に土をつけた福島ファイヤーボンズ。前節の岩手ビッグブルズ戦は、グレゴリー・エチェニケを出場停止で欠いた第1戦の終盤に猛追されたが、5点差で逃げきった。第2戦もリードの状況から一旦逆転を許し、第4クォーターに一時9点ビハインドを背負ったものの、加藤嵩都らの活躍で最後は3点差で制した。ホームはこれで8勝9敗となったが、今節は4勝11敗と鬼門のアウェー。相手が西地区首位ということもあり、大きな意味を持つ戦いとなりそうだ。

　滋賀は連勝が止まったとはいえ、ホームに限れば10連勝中。福島にとっては、なおのこと難しい戦いとなるが、ジャスティン・バーレルの不在を突いてペイントエリアを力強く攻めることができれば、相手の連勝を止めたＡ千葉戦の再現も十分に可能だ。外国籍選手3人に加えてアジア特別枠のシェンゼ・リーのサイズも活かし、勢いが生まれた時にたたみかけて主導権を握りたい。

チームトップの1試合平均14.9得点8.8リバウンドを記録するグレゴリー・エチェニケ [写真]＝B.LEAGUE

　越谷アルファーズに完敗した前々節に続き、前節も青森ワッツは山形ワイヴァンズとの第1戦で黒星を喫したが、ジョーダン・ハミルトンの出場停止が明けた第2戦は勝利。勝率で並んでいたバンビシャス奈良との第1戦に敗れて5連敗となったベルテックス静岡も、第2戦は猛追をかわし、再び奈良と並んだ。青森は日本人選手がよく得点に絡んでいるだけに、静岡としても日本人選手が積極的にシュートを打ち、外国籍選手の負担を減らしたいところだ。

　前々節も連勝していた新潟は、滋賀に土をつけたことで直近の4試合は3勝1敗。西地区最下位の愛媛オレンジバイキングスは越谷に連敗しており、新潟は今節の直接対決に連勝すれば勝率で並び、リーグ全体最下位を脱出する。滋賀戦では未知数の域を出なかったトニー・クリスウェルがキーマンになるだろう。対照的に即スターター起用されたナイジェル・スパイクスがいい働きを見せた愛媛は、攻守の組織力で新潟の勢いを止め、順位逆転を阻止しなければならない。

前節の滋賀戦でデビューを飾ったトニー・クリスウェル [写真]＝B.LEAGUE

　神戸ストークスは熊本との第1戦を外国籍選手不在で臨んだが、残り30秒に2点差に迫るなど善戦。むしろ、トレイ・ポーターの出場停止が明けた第2戦に20点差をつけられ、課題を残した。対する岩手も、エリック・トンプソンが欠場したこともあって前節も白星に手が届かず、ここが正念場。ともに故障者を抱えるなか、チームの窮地を救う新たなヒーローの台頭が求められる。

文＝吉川哲彦

■B2第18節試合日程
・ライジングゼファー福岡vs越谷アルファーズ（＠照葉積水ハウスアリーナ）
GAME1：1月26日（金）19時～　GAME2：1月27日（土）15時～

・滋賀レイクスvs福島ファイヤーボンズ（＠滋賀ダイハツアリーナ）
GAME1：1月27日（土）14時～　GAME2：1月28日（日）14時～

・青森ワッツvsベルテックス静岡（＠マエダアリーナ）
GAME1：1月27日（土）15時～　GAME2：1月28日（日）15時～

・熊本ヴォルターズvs山形ワイヴァンズ（＠益城町総合体育館）
GAME1：1月27日（土）15時～　GAME2：1月28日（日）14時～

・神戸ストークスvs岩手ビッグブルズ（＠ワールド記念ホール）
GAME1：1月27日（土）16時～　GAME2：1月28日（日）14時～

・バンビシャス奈良vsアルティーリ千葉（＠ロートアリーナ奈良）
GAME1：1月27日（土）17時～　GAME2：1月28日（日）14時～

・新潟アルビレックスBBvs愛媛オレンジバイキングス（＠新潟市東総合スポーツセンター）
GAME1：1月27日（土）17時40分～　GAME2：1月28日（日）14時10分～