2018.12.23

初戦快勝も「決めるべきシュートを外した」と聖和学園の今野紀花は反省しきり

メディア、観客が熱視線を送る今野紀花 [写真]=伊藤大允
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 エンドサイドにずらりと並んだカメラマンの数からもその注目度の高さがうかがえる。

 聖和学園高校(宮城県)のエースである今野紀花は、自身が得意とする“ユーロステップ”など、スケールの大きいプレーが特長。今年は女子U18日本代表選手としても「FIBA U18 女子アジア選手権2018」でも主力として銀メダル獲得した。加えて、高校卒業後のアメリカでも強豪と知られているのルイビル大学(NCAAディビジョンⅠ)に進むとあって、「Softbankウインターカップ平成30年度 第71回全国高等学校バスケットボール選手権大会」では多くの人から熱い視線を送られているのだ。

 その今野は、初戦で初出場の鳥取城北と対戦。試合は序盤からコンスタントに得点を重ねて前半を終え聖和学園が60-26と大きくリード。後半も点差を広げ、終わってみれば全員出場で93-59と快勝した。今野も22得点11リバウンド5アシストという記録を残したが、「自分たちのチームはディフェンスからリズムを作るのが理想なのですが、オフェンスに集中してしまったのか、ディフェンスがあまり良くなくてリズムを作ることができませんでした。明日からはもっと足を動かしてディフェンスで圧倒できるようにしたいです」と、浮かない様子。チームとしてはディフェンスに課題を残す形となり、さらに個人としても「イージーシュートを外したり、フリースローを外したり、決め切らないといけないシュートを外したので、得点は22点ですけど、自分としてはあまり良くなかったです」と、振り返った。

今野本人は満足してないと言うがそれでも22得点11リバウンドのダブルダブルはさすがにひと言 [写真]=伊藤 大允

 メディア、観客と、多くの視線を集める中での大会。重圧がかかる中での初戦となったが、「ウインターカップの1週間前は周りからの言葉とかに結構プレッシャーを感じていたのですが、調整期間に入ってからはウインターカップに集中することができたので今は大丈夫です。(メディアの数には)少し驚いたのですが、『アメリカに行くということはそういうこと』と裕先生(小野コーチ)にも言われていたので、そういう中でも自分のプレーをしっかりしたいと思います」と、今野。

 見据える先は頂点。だが、まずは互いに勝ち進めば3回戦での対戦が予想される岐阜女子高校(岐阜県)戦がチームとしても最大の山場となる。1年生のウインターカップ、2年生のインターハイと後塵を拝している相手だけに「3回戦を突破して、そこから一戦一戦、全員で勝ち進んで優勝を目指していきたいです」と、語る。

 チームを勝利に導くエースとして。2回戦となる明日は、山形商業高校(山形県)との東北対決に挑む。

文=田島早苗

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