2019.07.23

インターハイ男子注目校(5)明成(宮城)「下級生主体の大型チーム…この夏、大化けなるか」

今年の明成は下級生主体だが、190センチを超える選手たちが先発に名を連ねる[写真]=小永吉陽子
スポーツライター。『月刊バスケットボール』『HOOP』編集部を経て、2002年よりフリーランスの記者に。国内だけでなく、取材フィールドは海外もカバー。日本代表・Bリーグ・Wリーグ・大学生・高校生・中学生などジャンルを問わずバスケットボールの現場を駆け回る。

7月28日から8月2日にかけて鹿児島県で行われる「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。バスケットボールキングでは、“令和初”の高校チャンピオンを決する夏の全国大会を前に、今大会で見るべき注目チームをピックアップした。

■男子注目チーム(5)明成高校(宮城県)

「今年は私が今までやったことのない大型のチームを作りたい」と佐藤久夫コーチが宣言するほど、190センチ前後の選手たちが著しい成長を見せている明成高校。

 2月の東北新人大会では決勝で能代工に30点差で完敗する屈辱のスタートだったが、3月のKAZU CUP、5月の能代カップなどを経てメキメキ成長。6月の「第74回東北高等学校男女選手権大会兼第55回HNK杯」では決勝で能代工に81-64でリベンジし、東北3連覇を果たした。新チームになってからの伸び率という点では、全国的に注目に値するチームだ。

 KAZU CUPでは精神的支柱でパワフルなドライブインが武器の木村拓郎をはじめ、蒔苗勇人、小川祥英ら3年生が主軸だったが、能代カップでは期待のルーキー山﨑一渉と菅野ブルース(ともに1年)が負傷したことにより、センターの山内シャリフ和哉が台頭し、ガードでは清水晃が躍進。6月の東北大会では流れを変える働きを見せた喜多陸登が司令塔として上昇。さらに、192センチのサイズでポイントガードに挑戦している越田大翔(いずれも2年)もドライブを武器に持ち味を出し始めている。

2年生の越田は昨年からプレータイムを得ている[写真]=小永吉陽子

 そして、6月のインターハイ県予選からは負傷から復活した山﨑と菅野がスタメンに抜擢され、スーパールーキーとしての輝きを放っている。山崎は3ポイントライン後方からシュートを決め、菅野は鋭いドライブでチームに貢献。7月上旬にチャイニーズ・タイペイ協会招へい大会として参戦した「松山杯」では加藤陸、山内シャヘル琉人(ともに2年)、山崎紀人(1年)らが浮上しており、「最後まで競わせてベンチ入り12人を決める」と佐藤久夫コーチはインターハイを迎えるその日までチーム内での競争を求めている。

 ただ、大いなる可能性を秘めるチームではあるが、下級生が多く試合に出るチームのため、例年のようなトランジションの速さやディフェンスの激しさを身につけるのはこれからといえる。それゆえに、松山杯では優勝候補の福岡第一高校(福岡県)と今季初対戦したが、39点差(52-91)で完敗。もっとも、この試合は1、2年生だけで戦った結果(3年生の小川が数分出場)。逆に言えば、1、2年生だけで福岡第一と前半競ったことは(32-39)収穫と見ていいだろう。

 インターハイは激戦ブロックに入った。初戦から気の抜けない相手との戦いが待ち受けるが、試合ごとに成長することで『大化け』する可能性は十分にあると言える。そのためには、苦しい場面でいかに踏ん張れるか。木村をはじめとする3年生のリードこそが必要となるだろう。

写真・文=小永吉陽子

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