2019.07.24

インターハイ女子注目校(6)大阪薫英(大阪)「近畿を制して第2シード獲得、初戦で波に乗れるかがカギ」

近畿大会11連覇を成し遂げた大阪薫英 [写真]=三上太
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

7月28日から8月2日にかけて鹿児島県で行われる「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。バスケットボールキングでは、“令和初”の高校チャンピオンを決する夏の全国大会を前に、今大会で見るべき注目チームをピックアップした。

■女子注目チーム(6)大阪薫英女学院高校(大阪府)

 大阪府予選でまさかの敗戦を喫し、インターハイの切符をギリギリのところで手に入れた大阪薫英女学院高校。しかし続く「令和元年度 第66回近畿高等学校バスケットボール大会」では、敗れた大阪桐蔭高校(大阪府)にきっちりとリベンジを果たし、インターハイの第2シードを勝ち取っている。

 3年生の中心選手、森岡奈菜未と福田希望、塩谷心海は昨年のウインターカップ準優勝のスタメンでもある。その経験は大きな武器だが、一方で「今年の3年生はまじめな子が多い」と安藤香織コーチが言うように、そのまじめさが足かせとなり、府予選のような結果を招いたともいえる。「シュートが入らず、うまくいかなくなったときに流れを持っていかれやすいんです。昨年は北川聖(現大阪人間科学大学1年)など気持ちの強い選手がいたんですけど……」。

3ポイントとドライブで割っていく力もある福田[写真]=三上太

 そこで安藤コーチはコート上をかき回せるような「ヤンチャさがある」安田茉耶(2年)を近畿大会のスタメン起用し、さらにそのバックアップに同じようなタイプの竹原美有を起用することで爆発力を引き出そうとした。実際に下級生の彼女たちを加えたことで、3年生が刺激を受け、責任感も増してチーム力を高めていた。その意味では大阪府予選で負けたことが大阪薫英にとって1つの財産になったともいえる。

 チームとしてはディフェンス力を強化していて、ルーズボールなどへの反応も素早い。オフェンス面でチームを引っ張るのは、3ポイントシュートもあり、ドライブで割っていく力もある福田と、森岡、福田の2人のインサイドプレーヤーだろう。森岡は181センチの上背がありながら、アウトサイドからのプレーもできるオールラウンダー。その対角として、177センチながらインサイドで体を張れる塩谷がいることはチームにとって心強い。相手チームがサイズでマッチアップをすれば、そこにミスマッチが生まれ、攻撃に幅を持たせることができる。

 ただ森岡がインサイドでの勝負を避け、アウトサイドばかりに出ていると、そのメリットを活かしきれない。実際、近畿大会の準決勝、留学生を擁する京都精華学園高校(京都府)との対戦では、塩谷が高さに苦しんでいるときに森岡がインサイドに入ってこなかったことで苦戦を強いられた。決勝戦の大阪桐蔭はサイズの小さいチームだったこともあり、森岡もインサイドを攻めることができたが、全国の猛者を相手にしてもそれができるか。

インターハイでは、初戦から山場を迎えそうだ[写真]=三上太

 インターハイでは初戦で明星学園高校(東京都)と当たる可能性が高く、そのシステマティックなディフェンスに対応できるかが1つのカギ。2年前のインターハイではまさに明星学園のゾーンディフェンスに屈した苦い経験もある。

 留学生の高さ、ゾーンディフェンスなどの仕掛けに対して、5人がそれぞれの役割を貫けば、昨年のウインターカップの再来は十分にあり得る。

写真・文=三上太

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