2022.12.18

【ウインターカップ2022注目選手】森岡ほのか(札幌山の手)「最後の冬に懸ける稀代のオールラウンダー」

札幌山の手の絶対的エースである森岡 [写真]=田島早苗
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 長岡萌映子(ENEOSサンフラワーズ)、東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)ら札幌山の手高校(北海道)を卒業した先輩たちと同じく、森岡ほのか(3年)もまた、インサイドでは練習で培った“山の手仕込み”のステップを駆使してシュートを放つ。174センチという高さは、エントリーメンバーの中で最長身というチーム事情もあり、現在はインサイドでの得点が多いが、森岡自身は、緩急を付けたドライブや3ポイントシュートなども得意とする点取り屋。チーム内においては絶対的エースとして君臨している。

 それだけの高い得点能力を持つ森岡には、相手チームが2人がかりでのマークを施すこともあるのだが、森岡は視野が広く、パスセンスにも長けているため、ディフェンスが2、3人と寄ればノーマークの選手に的確にパスをさばき、味方のシュートをアシストする。自身も高校の先輩である町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)を目標にしており、パスでは「瑠唯さんのように良い判断をしっかりできるようにしたいです」という。

 そして森岡は、札幌山の手が重きを置いているルーズボールやリバウンドにも積極的に参加。ディフェンスでは足を動かして前からハードに当たるなど、攻防においてタフな動きでチームを引っ張っている。

 1年生の頃からスターターとして出場し、1年生のウインターカップ以降は、現在までキャプテンを担ってきた。

 ウインターカップでは1年次の成績が3位。メインコートで行われた東京成徳大学高校(東京都)との準決勝では28得点6リバウンド11アシストを記録している。昨年大会は2回戦で大阪薫英女学院高校(大阪府)の前に敗れたものの、39得点9リバウンドを奪取し、気を吐いた。

 そして、最上級生となった今年は、下級生の成長もあり、インターハイで好成績が期待されたのだが、インターハイは新型コロナウイルス感染症の影響で出場を辞退。森岡の夏はコートに立つことなく終わってしまった。

 それだけに、札幌山の手として出場する今年の全国大会は、ウインターカップが最初で最後となる。

 ボール運びやパス、シュート、そしてディフェンスにリバウンド。ポジションもガードからセンターまでと何でもこなし、“超”がつくほどのオールラウンダーである森岡が冬の舞台でどのようなプレーを見せてくれるのか。チームとしても、個人としても夏の悔しさを晴らし、2年前を上回る成績を残したい。

文・写真=田島早苗

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