2020.06.01

ラグビー廣瀬俊朗さん、バレー大山加奈さんも集結! 日本のスポーツのためにできること『#スポーツを止めるな2020』が開催

ラグビー、柔道、バレーボール、ハンドボール、チア計6競技の関係者が一堂に会した
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ラグビー、バスケにとどまらず6競技から関係者が参加

 5月30日、Zoomウェビナー(ウェブとセミナーを合わせた造語)及びYoutubeLIVEにて『#スポーツを止めるな2020』が開催された。今回のイベントは、一般社団法人スポーツコーチングJapan(代表理事中竹竜二氏)が、高校生や中学生のアピールする場を作りたいという想いでラグビー界、バスケットボール界を中心に動き始めた「#ラグビーを止めるな」「#バスケを止めるな」の動きに賛同し、競技を超えた動きの拡がりをつくるために何かできないかと考え、このパネルディスカッションを企画。

 バスケットボール界からはトヨタ自動車のビジネスマンであり、Bリーグ東京エクセレンスの選手兼GMとして活躍する宮田諭氏が参加。その他にラグビー、柔道、バレーボール、ハンドボール、チア計6競技の関係者が一堂に会し、スポーツ界のためにできることに関して、活発な議論を行った。

 なお、“#●●を止めるな2020”とは各競技において、ハッシュタグをつけた動画の投稿があれば、これら動画を拡散し、競技のキャリアに悩む高校生たちの支援及びモチベーション向上に寄与するプロジェクトで、ラグビー、バスケットボールでスタートし、現在はハンドボール、バレーボール、野球、サッカー、チアなど少しずつ、その枠を拡大しているスポーツ界全体の取り組みである。

廣瀬さん「動き出したことを世の中に伝えるためにも選手会の協力が必要だった」

 冒頭、“#ラグビーを止めるな”の旗振役で、日本ラグビーフットボール協会にてリソースコーチを務める野澤武史さんが「#ラグビーを止めるな」を始めた理由について説明。自分をアピールする場所がなくなってしまった高校生のために何かできることがないかと思ったことや、有望な高校生を探す大学のリクルーター側にとっても、大会の中止が相次ぐ現在の状況に困っているのではというのが企画の発端であることを明かした。

 同じくラグビー界で同企画の発起人に名を連ねた元ラグビー日本代表キャプテン廣瀬俊朗さんは「高3の子たちとオンラインで対談した際にモチベーションが下がっているのではと感じた」と述べると、現状をどうにかしたいと思いから、「“#ラグビーを止めるな”自体が動き出したことを世の中に伝えるためにも選手会の協力が必要だと考え、選手会へ協力を要請しました」と語る。選手会の協力や学生、指導者の参画の多さからプレー動画が投稿される回数や、その広がりではラグビー界が一歩抜きんでている現状が報告された。

宮田選手「これからの社会では、自分自身をしっかりアピールしていくことが必須の能力」

 支援の輪が広がる一方で、学生からの投稿が伸び悩む実態が報告されたのはバスケットボール。動画の投稿が進学のチャンスを広げるというリアリティの乏しさや、大学でプレーを続ける層がかなり限定的であり、そのルートが属人的に決まっているケースが多いのではないかと課題が挙げられた。これらの課題に対し、自らも一般入試から大学でのプレーの機会を切り開いた宮田氏は「高校生に伝えたいのは、待っていても、そうそうチャンスは訪れないということ。それはコロナ禍があっても、そうでなくても変わりません。チャンスを広げるため、自分自身に必要だと思います。」と語ると、続けて「これからの社会では、自分自身をしっかりアピールしていくことが必須の能力。アスリートとしてもそうだが、社会人としても重要な要素になることを、今回の“スポーツを止めるな”を通じて伝えたい」と優しい笑顔を見せた。

 元バレーボール女子日本代表大山加奈さんは「プレーの投稿はもちろんだが、自分を客観的にみて自分の魅力、自分の良さってなんだろうと、多くの高校生たちが考えるきっかけになったらうれしい」と語り、リオデジャネイロ五輪柔道男子100キロ級銅メダリストの羽賀龍之介選手は「自分自身の未来を切り開くためにも、SNSを自分で発信するツールとして浸透させることが重要」と述べる。

 自身も元ハンドボール日本代表であり、現在は関西大学北陽高等学校で教鞭をとる吉田耕平さんは、一部学校では、学校自体がSNSの利用を制限している現状の課題を指摘しつつ、「自分の扉は自分で開けということ」と力強く語れば、元々表現スポーツであることから、発信に意欲的なチアから参加した石原由美子さんからは、「自分の元気で人を元気づけるチアというスポーツのメッセージを伝えることに“#スポーツを止めるな”が役立っています。」と、一連のムーブメントが思わぬ副産物を産んでいることを明かした。

競技横断的なこれからの広がりに期待

 新型コロナウイルス感染症拡大の防止として、試合、大会が中止になり、競技を超えてアピールの場を失った学生を支援するべく立ち上がった“#スポーツを止めるな”のムーブメント。競技を超えた関係者が一堂に会し意見を交換することで、アスリートや学生年代へのSNSリテラシーの教育、リアルで集合しアピールする場が減少する可能性、そしてリクルートプラットフォームの必要性など、新たな競技共通の課題も浮かび上がっている。登壇した関係者の口々から、子どもがやりたいことをやらせるためには、大人に、自分に何ができるのか考え続けていきたいという声が数多く聞かれ、スポーツ愛にあふれる時間となった。

 ラグビーの野澤さんは「今日が“#スポーツを止めるな”のスタートの日になるといいですね」と語り、コロナ禍に端を発したスポーツ界横断での貴重な輪を継続、発展することに期待を寄せた。