2024.04.14

馬瓜エブリン「今が進化のとき」デンソー逆転優勝へ魂の叫び「マジでやっつけよう!」

ファイナル第1戦で最多21得点を挙げたデンソーの馬瓜エブリン[写真]=Wリーグ
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 4月13日、Wリーグの年間王者を決める「京王 presents Wリーグプレーオフ 2023-2024 ファイナル」の第1戦が武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、デンソーアイリス(レギュラーシーズン2位)は富士通レッドウェーブ(レギュラーシーズン1位)に57-64で敗戦。逆転優勝には2連勝しかない窮地に追い込まれた。

 それでも、この試合最多21得点を挙げた馬瓜エブリンは、「後半もう少しのところでエナジーを出し切ることもできた。最初にペースを握られてしまったから追いつくことはできませんでしたが、エナジーは高めで終われたので、明日はいい入りができるんじゃないかと思います」と、試合後の会見でポジティブな思いを言葉に込めた。

 立ち上がりから両チームともに一歩も譲らぬ好ゲーム。第1クォーター終えて16-16の同点だったが、ヴラディミール・ヴクサノヴィッチヘッドコーチが「点差だけ見れば接戦だったかもしれないですが、ゲーム内容としては僅差ではなかった」と試合後に振り返った通り、試合の流れは富士通へと傾いていった。

 大黒柱である髙田真希がファウルトラブルに陥り、第4クォーター残り3分にはファウルアウト。チームに与える影響は小さくなかったが、馬瓜は「今シーズンはじめから髙田選手だけに頼ってプレーするのはやめようと、自分たちで作っていくんだというのはみんなにちゃんと伝えている。そこでガクッと落ちたことはないと思います」とキッパリ。「髙田選手は神様だと崇められていますが、人間なので、そういう日もある。明日カムバックしてくると信じていますし、自分たちは髙田選手が良くても悪くても関係ないと思っています」と、第2戦へ向けて引き締めた。

3ポイントシュートを6本中3本成功させた馬瓜エブリン[写真]=Wリーグ


 今シーズンリーグ最多の1試合平均79.81得点を挙げたチームにとっては、苦しい試合運びを強いられる格好となったものの、馬瓜はこのゲーム展開も想定内だったようで、「自分がデンソーに入ってから、相手が強くても自分たちが試合の流れを掴んでいくんだということを伝えてきたので。今が本当に進化のときじゃないかと思う。リーグ戦でもENEOS戦だったり、第1戦を落とした後に接戦を勝てたこともある。みんな明日に向けてしっかりと気持ちを作っていけるのではないかなと思います」と、チームメートへ呼びかけるように語った。

 このメンタリティは、Wリーグの公式SNSを通じて公開された試合終了直後の映像にも収められており、円陣の中心で懸命に呼びかける馬瓜の姿が大きな反響を呼んでいる。

「しょうがない!相手も勝ちたい!でも、自分たちのほうがもっと勝ちたいってずっと言ってるじゃん。OK?最初勝てなかったのはしょうがない。でも今日しっかりリカバリーして、明日出だしからマジでやっつけよう!このあとのリカバリーを全力でやって、また明日ね!」

 負けたら終わりの状況の土壇場で、より一層輝きが増す日本バスケ界イチのムードメーカー。トヨタ自動車アンテロープス時代に優勝を経験している馬瓜の存在は、初優勝を目指すデンソーの原動力となるはずだ。

 富士通が連勝で16年ぶりの優勝を決めるのか。初優勝を目指すデンソーが逆王手をかけるのか。注目のファイナル第2戦は14日14時ティップオフ予定。試合の模様はNHKBSで生中継、バスケットLIVEでライブ配信される。

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