2019.05.05

代表候補唯一の大学生、早稲田大4年の中田珠未「今年はチャンス、メンバーに食いこみたい」

トム・ホーバスHCからも大きな期待を寄せられている中田[写真]=兼子慎一郎
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4月25日、都内で行われた女子日本代表チームの活動開始記者会見にて26名の候補選手が発表された。今回選出されたメンバーで、唯一大学生から選出されたのは早稲田大学4年の中田珠未。トム・ホーバスヘッドコーチから「速さも高さもある」と太鼓判を押されている183センチの21歳は、大学生活と日本代表活動の両立をどう感じているのか。第2次強化合宿初日の練習後、本人に話を聞いた。

インタビュー=小沼克年
写真=兼子慎一郎

――中田選手は昨年もフル代表候補に選ばれましたが、今回は大学生で唯一選出されました。
中田 今回はメンバーに同期がいないので、寂しい気持ちが多少あります。だけど、選ばれたこと対しては光栄ですし、すごくいい環境で練習ができるという意味では素直に嬉しいです。

――Wリーグで活躍する先輩たちが多い中、代表活動での意気込みを教えてください。
中田 しっかりとメンバーに食いこんでいきたいです。今年は(日本代表で)いろんな試合がある中で、1年とおしてチャンスがあると思います。もし1回目の(大会の)選考で漏れたとしても、そこでめげるんじゃなくて、今の時点で候補メンバーの中にいるってことは、他の選手より近いところにいる、という気持ちを持とうと思っています。

――フル代表でも通用していると感じている自身の強みは何ですか?
中田 自分の強みとしては、リバウンドに跳ぶところと走ること、あとはスピードが持ち味だと思っています。そこは今日の練習の中でも手応えとして感じられる部分がありました。そこの部分は引き続き伸ばして、アピールしていけたらいいなと思っています。

大学ではセンターだが、代表ではスモールフォワードとしてプレー[写真]=兼子慎一郎

――逆に周りと差を感じた部分はありますか?
中田 体の当たりの強さもそうですし、オフェンスの部分でもただ抜くんじゃなくて、小さくワンフェイクを入れるとか。そういった細かいところのテクニックの差は、こういう場所に来るとすごい感じますね。

――代表メンバーに食いこむための課題は何だと感じていますか?
中田 代表の時はもっとアウトサイドシュートを打っていくことが課題です。早稲田だと身長が一番高いので、ペイントエリアの中でプレーすることを心がけているんですけど、代表だと大きくもないですし、外から3ポイントを打つことも求められるので。

――3ポイントシュートは得意な方ですか?
中田 早稲田でプレーする時は全然打たないんですよ。去年から本格的に打ちはじめたばかりなので、食いこんでいくなら、もっと練習しないと難しいと思うので、そこはがんばらないといけないないなと思っています。

――昨年からトム・ホーバスHCは「速さも高さもあって面白い選手」と中田選手のこと評価していましたが、本人の耳には届いていますか?
中田 たまーに聞くくらいです(笑)。でも、自分の強みである部分はトムさんも買ってくれているので、そこは誰にも負けないという自信を持つのもそうだし、さらにレベルアップしていきたいです。

――大学では最終学年となり、「第53回関東大学女子バスケットボール選手権大会」もスタートします。(早稲田大は5月5日が初戦)
中田 正直、今年はユニバーシアードの代表もあって早稲田の練習にはほとんど参加できていないです。良くも悪くもトーナメントなので、自分たちの今を知れる大会くらいの気持ちで気負わずにやれればいいかなとも思いますが、しっかり結果をだせるようにがんばりたいです。個人としては代表で吸収したことと、自分の強みをしっかりと出したいです。あと、早稲田では周りを活かす働きもしなければいけないので、そこにも視点を向けたいと思います。

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