2018.02.10

【NBA】オールスター出場選手紹介 TEAMステフィン⑩/ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)

ヤニスは2年連続2度目のオールスター選出[写真]=Getty Images
国内外のバスケ情報をお届け!

2月19日(現地時間18日)に迫った「NBAオールスターゲーム2018」。今年はイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、レブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」と、ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ)がキャプテンを務める「TEAMステフィン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を、チーム別でそれぞれ紹介していく。

■TEAMステフィン選手紹介⑩
ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)

フォワード/211センチ/101キロ/キャリア5年目

<NBAにおける主な記録・功績>
最優秀躍進選手賞(MIP):1回(2017)
オールNBAセカンドチーム選出:1回(2017)
オールNBAディフェンシブセカンドチーム選出:1回(2017)
オールスター選出:2回(2017,18)

<2017-18シーズン 個人成績>
平均37.0分27.9得点10.4リバウンド4.7アシスト1.5スティール1.3ブロック
※2月9日(現地時間2月8日)終了時点

マッチアップ相手に“悪夢”を見させるリーグ屈指の万能戦士
 今季開幕直後、リーグで最も強烈なインパクトを放っていたのはジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)でもなければ、カイリー・アービング(ボストン・セルティックス)でもない。ヤニス・アデトクンボだ。211センチという長身、221センチのウイングスパン、指を広げた状態で親指の先端から小指の先端にかけて12インチ(30.48センチ)もある大きな手と大きなストライド(歩幅)でコート上を駆け回り、得点にリバウンド、アシスト、スティール、ブロックと、あらゆることをやってのけた。

 とりわけ得点面ではリング下、ペイント内を中心に相手チームのリングを何度も強襲し、ダンクやレイアップで得点を量産。10月はリーグトップの平均33.7得点、フィールドゴール成功率63.2パーセントというモンスタースタッツを残した。ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)やシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)といった史上屈指のセンターたちに勝るとも劣らない成績を残してみせた。

リーチの長さと多彩なステップワークで素早くリング下へ侵入するヤニス[写真]=Getty Images

 その後バックスは、万能型ガードのエリック・ブレッドソー獲得やジェイソン・キッドHCの解任、得点源ジャバリ・パーカー復帰、昨季の新人王マルコム・ブログドンの戦線離脱などがあり、2月9日(同8日)終了時点でイースト4位(30勝23敗)。特にキッドHC解任後は7勝1敗と白星先行の戦いぶりを見せている。

 今季はヤニスが決勝点を挙げる試合もあり、ここまで3点差以内の接戦で4戦無敗と抜群の強さを誇っている点はすばらしい。ただし、勝率5割以上を誇るチームとの戦績は13勝17敗と負け越しており、若手が多いロースターのためなのか、10点差以上離れた試合で10勝12敗とブローアウトされることもあり、イーストトップ争いをするにはまだ戦力不足ということなのだろう。

 それでも、ヤニスがリーグ有数の万能戦士であり、スコアラーなことに変わりはない。また、今年のオールスターにおけるファン投票では253万211票で全体2位の得票数を記録し、プレーヤー投票では全体トップ(226票)、メディア投票でもレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)と並ぶ全体トップ(99票)に立ち、リーグきっての人気と評価を得るまでに成長してきている。このオールスターの投票結果について、ヤニスは現地メディア『USA TODAY』へこのように語っている。

 「俺にとっては信じられないこと。でもきっと、俺が毎日ハードにプレーしていることを皆が見てくれているんだと感じている。俺は毎晩、コートに入ればチームが勝利すべく、あらゆることをハードにこなしているからね。相手チームの選手たちからすれば、俺は悪夢みたいなものなんじゃないかな。だから彼らは俺に投票してくれたんだと思う」

長い腕で相手選手のショットを容赦なく弾き飛ばすヤニス。一度被害に遭えばトラウマになってもおかしくはない[写真]=Getty Images

 ヤニスの意見に反論する者は皆無に等しい。特にプレーヤー投票で1位を獲得した背景には、マッチアップした選手や相手チームの選手たちが、ヤニスに対して“悪夢”のような強烈な印象を抱いているはずだ。ヤニスは今後、アウトサイドシュートに磨きをかけ、フリースローの精度を高めることで、アンストッパブルなプレーヤーへと成長を遂げると期待されている。レブロン(キャブス)やケビン・デュラントステフィン・カリー(共にゴールデンステート・ウォリアーズ)の次を担うスーパースター候補として台頭しているのだ。

<オールスターモーメント>
昨年の本戦でウエストのゴール目掛けてダンク連発!

 14年にスキルズチャレンジ、15年はスラムダンクコンテストへ出場し、ライジングスターズには2年連続で選出。15年には12得点10リバウンド5アシスト4スティール2ブロックと、ヤニスらしいオールラウンドな数字を残した。だが最も強烈なインパクトを残したのは、昨年のオールスター本戦だろう。ペイント内から何度も滑空し、ダンクの雨を降らせた。ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ)がガードすることを拒むほど猛威を振るったヤニスは、試合をとおして17本のショットのうち14本も決めて30得点。長い腕をフル回転してたたき込むウインドミルは迫力満点だった。

昨年の本戦では、リングを破壊してしまうのかと思うほどの豪快なダンクをたたき込んだ[写真]=Getty Images

<今年のオールスターにおける注目点>
ダンク連発に期待しつつも、ヤニスの被害者が今年も出そう…

 TEAMステフィンには、カール・アンソニー・タウンズジョエル・エンビードといった、ヤニスと年齢の近い選手がいることから、普段の優しそうな笑顔を見せながら楽しくプレーできるだろう。スターター枠のデマー・デローザンとは、チームきっての“ダンクブラザーズ”と化してリムへダンクをたたきつけるのではないだろうか。チームメートがミスしたショットを空中で拾い、そのまま軽々とプットバックダンクを決めることができるため、“今年の被害者”が誰になるのかも気になるところ。この男が見せるダンクを回避する方法は、ほとんどないに等しいからだ。