2018.03.01

【NBA】堅実なベテラン選手たちがプレーオフ出場争いを繰り広げるチームに続々と加入

昨季プレーしたシクサーズへ復帰したイリヤソバ(左)は、主砲エンビード(右)からも歓迎された[写真]=Getty Images
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 オールスターブレイクを終え、2月末になると、“即戦力ベテラン選手の獲得合戦”が行われる。

 各チームが60試合前後を終え、おおまかな順位が見えてきたこの時期は、再建しているチームや、今季のプレーオフ出場を断念したチーム、サラリー削減や若手へのプレータイムを増やすなど、チームの方針はさまざまだ。

 そこでベテランや中堅選手たちは、「出番がないのなら優勝を狙えるチームへ行きたい」「プレーオフ争いをしているチームへ行きたい」「元チームメートがいるチームへ加わりたい」といった理由で所属チームからバイアウト、またはウェイブ(解雇)となり、制限なしのフリーエージェント(FA)になることができる。

 ここでは、直近で所属先が変わったベテラン選手たちを紹介していきたい。

■アーサン・イリヤソバ(フォワード)

攻防両面で計算できるストレッチ4

 今季はアトランタ・ホークスで46試合(うち先発は40試合)に出場し、平均25.5分10.9得点5.5リバウンド1.1アシスト1.0スティールを記録。イリヤソバは208センチ106キロのフォワードで、インサイドから3ポイントまで幅広いシュートレンジを誇る30歳のベテラン。2月27日(同26日)にホークスをウェイブされると、3月1日(同2月28日)にフィラデルフィア・セブンティシクサーズと契約した。昨季はオクラホマシティ・サンダー、シクサーズ、ホークスと3チームでプレーしていたが、シクサーズで最も多い53試合をプレーしていた。

 シクサーズの主砲ジョエル・エンビードは、現地メディア『NBC Sports Philadelphia』に対して「彼はすばらしい選手。俺たちは昨季一緒にプレーして、良い時間を過ごすことができた。彼はストレッチ4であり、ディフェンスもうまいんだ」と語っている。

 また、TJ・マッコネルも「彼はすばらしいチームメートで、とても才能があり、超ハードにプレーする選手。昨季このチームにいた時は、ジムで情け容赦なくトレーニングしていた。彼はハードワークについて多くのことを教えてくれた」と絶賛。

 現在イースト6位のシクサーズにとって、イリヤソバは貴重な戦力となりそうだ。

3ポイントもコンスタントに決めることのできるシュート力を持つイリヤソバ[写真]=Getty Images

■トレバー・ブッカー(フォワード)

ペイサーズ加入が濃厚なハードワーカー

 今季はブルックリン・ネッツでプレーしていたが、シーズン途中にトレードでシクサーズへ移籍。シクサーズでは33試合に出場し、平均4.7得点3.7リバウンドを記録していた。ブッカーは203センチ103キロのフォワードで、ベンチからハッスルプレーをチームに持ち込むロールプレーヤー。イリヤソバ加入を受け、シクサーズをウェイブされたブッカーは、インディアナ・ペイサーズと契約することが濃厚である。

 というのも、ブッカーは自身のツイッターで「インディ!(インディアナの略称) やってやろうぜ!」と投稿していたからだ。ペイサーズは現在イースト5位。ベンチにブッカーのようなハードワーカーが控えることで、選手層は厚くなるに違いない。

ベンチにブッカーのようなハードワーカーを抱えることで、選手層は厚くなる[写真]=Getty Images

■コーリー・ブリュワー(フォワード-ガード)

複数チームが獲得に興味を示すストッパー

 206センチのサイズでシューティングガードとスモールフォワードを務めるブリュワー。アウトサイドシュートに定評があるわけではないが、ディフェンスとスティールを得意としており、ディフェンシブ・ストッパー役としては頼れるベテランだ。

 3月1日(同2月28日)にロサンゼルス・レイカーズをウェイブされたことで、今後の去就に注目が集まる。現地メディア『ESPN』によると、オクラホマシティ・サンダーと契約する見込みと報道されているものの、『USA TODAY Sports』の報道では、サンダーだけでなくウエストでプレーオフ出場を争うミネソタ・ティンバーウルブズやユタ・ジャズ、ニューオリンズ・ペリカンズなど複数チームが獲得に興味を示しているという。

ストッパーとしてプレーオフ出場チームに重宝されそうなブリュワー(左)[写真]=Getty Images

 プレーオフに出場したい場合、3月2日(同1日)が、ウェイブの期限となる。そのため、主力にケガ人が出ているチームや即戦力のベテランを求めるチームは、積極的に動くこととなりそうだ。

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