【NBA】ロケッツがフランチャイズ史上初のウエスト1位確定、戦列復帰したKDは今季5度目の退場処分

チーム史上初のウエストトップシードを獲得したロケッツ(左)と復帰初戦で退場処分を受けたデュラント(右)[写真]=Getty Images

創設51シーズン目で初のトップシード獲得

 3月30日(現地時間29日)、オールスターフォワードのKDことケビン・デュラントが約2週間ぶりに復帰したゴールデンステート・ウォリアーズがミルウォーキー・バックスと対戦。

 試合はバックスのヤニス・アデトクンボが32得点、クリス・ミドルトンが23得点、エリック・ブレッドソーが20得点を挙げたバックスが116-107でウォリアーズを下した。

 バックスはこの勝利によってイースタン・カンファレンス8位の座をキープ。そして、ウォリアーズ(54勝21敗)が敗れたことにより、この日試合がなかったヒューストン・ロケッツ(61勝14敗)のウエスタン・カンファレンス1位通過が確定。

ジェームズ・ハーデン(右)とクリス・ポール(左)率いるロケッツはチーム史上最高成績を更新中[写真]=Getty Images

 1967-68シーズンからリーグに参入したロケッツは、51シーズン目にしてフランチャイズ史上初となるウエスタン・カンファレンス1位の成績を残すこととなった。イースト1位のラプターズが残り7試合のうち2敗すると、プレーオフ全体のホームコート・アドバンテージを手にすることとなる。

この四半世紀で3番目に多い退場処分を受けたKD

 一方、昨季まで3シーズン連続でリーグトップの成績を残してきたウォリアーズだったが、今季はウエスト2位通過となった。戦列復帰したデュラントは、第2クォーター終盤にドライブしてショットを放った際にファウルコールされなかったことに激怒。その直後に審判へ猛抗議したことで退場処分を受けた。

 試合後、スティーブ・カーHCは現地メディア『AP』へ「彼(デュラント)はきっと、審判に対して“マジックワード(NG用語)”を使ってしまったんだろう」とコメント。

 デュラントは自身の退場処分に関して、「俺はファウルを受けていた。彼(ビル・ケネディ)へそのことについて俺がどう感じたかを伝えたんだ。そしたら彼は、俺のことを(コートから)追い出した。シンプルなことさ」と語り、退場処分を下した審判のケネディも、デュラントの言動が原因だったと明かしている。

 ちなみに、今季デュラントが退場処分を受けたのは今回でリーグ最多となる5度目。『ESPN Stats & Info』によると、過去25シーズンでこの回数を上回った選手はラシード・ウォーレス(元デトロイト・ピストンズほか)だけだという。‏

コートに出ると、審判のコールに対して敏感に反応していたウォーレス[写真]=Getty Images

 ウォーレスはポートランド・トレイルブレイザーズ在籍時の1999-00シーズンに6度、00-01シーズンに7度の退場処分を受けていた。その2シーズンで合計79回のテクニカルファウルを受けた“暴言王”ウォーレスほどではないにせよ、今季のデュラントにはついカッとなってしまう場面が多々ある。昨季、自身初の優勝を果たし、ファイナルMVPにも輝いたことで今季は自チームを除く全29チームから“追われる立場”になったことで、フラストレーションがたまってしまっているのかもしれない。

 ウォリアーズとしては、デュラントが退場処分を食らってしまい、ロケッツにカンファレンス首位の座を明け渡してしまったことで、苦々しい日となってしまったことは否定できない。

 そのため、残り7試合をどのように戦っていくかがポイントとなる。ロケッツにトップシードの座を奪われたことを発奮材料とし、連覇が懸かったプレーオフへ向けて、ギアを上げてくると期待したいところだ。

過去3季のうち2度も優勝しているウォリアーズ。カーHC(左)とデュラント(右)が、今後どのようにアジャストしてくるかに注目[写真]=Getty Images

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