2018.04.06
3月27日(現地時間26日)、ゴールデンステート・ウォリアーズのスティーブ・カーHCが現地メディア『the Bay Area News Group』へ、他チームに対して挑発とも受け取れるコメントを残した。
「レギュラーシーズン、プレーオフに限らず、我々はステフ(ステフィン・カリー)不在であろうと、リーグのどのチームが相手でも倒すことができる」。
一見すると相手チームへ発奮材料を与えてしまうような発言だが、戦線離脱中のカリーを安心させるためのものだったのかもしれない。
というのも、カリーは3月24日(同23日)のアトランタ・ホークス戦で左膝内側側副靭帯をねんざしたことが判明し、3週間後に再検査を受けることになった。復帰時期がちょうどプレーオフのファーストラウンド開幕とあって、「プレーオフは初戦から出場できるのか?」という質問責めにあったカーHCが「(カリーが)ファーストラウンドでプレーするなんてあり得ない」と切り返した。
それを聞いたカリーが「その言葉が間違っていると証明してみせる」と語り、早期復帰を目指すと語ったのだが、カーHCならびにウォリアーズとしては、プレーオフの最も大事な時期(カンファレンス・ファイナルとNBAファイナル)に、健康な状態でプレーしてほしいに違いない。
今季のウォリアーズはカリーだけでなく、ケビン・デュラント、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンもそれぞれ負傷箇所を抱えており、直近4シーズンで最も主力のコンディションが整っていない状況となっている。
そのため、カーHCの頭の中にはカリー不在でファーストラウンドを戦うシナリオが出来上がっているのだろう。エース格の選手が出場できないとなれば、相手チームに与える影響は大きいもの。
ただその一方で、欠場予定だったエース格が突如試合に出場すると発表された時の相手チームは動揺を隠せないだけに、カーHCはもしファーストラウンド途中で負け越してしまった場合にはカリーを起用するプランがあるのかもしれない。心理戦における駆け引きに秀でたカーHCならば、そういったプランが一理あるのではないだろうか。
過去3シーズン連続でNBAファイナルまで勝ち上がり、2度の優勝を達成しているウォリアーズは、ウエストにおいて最もプレーオフ経験が豊富なチームと言っても過言ではない。サンアントニオ・スパーズやヒューストン・ロケッツにも、プレーオフを熟知したベテラン選手こそいるものの、直近のプレーオフで最も多くの優勝経験を誇るのはまぎれもなくウォリアーズだからだ。
今季の覇権争いは、心理戦という形ですでに幕を開けていると言っていいだろう。
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