2018.03.30
2014-15シーズンにリーグトップの67勝15敗を挙げ、ゴールデンステート・ウォリアーズは1974-75シーズン以来初のNBAチャンピオンに輝いた。
すると翌15-16シーズンには開幕24連勝と波に乗り、73勝(9敗)というシーズン最多勝記録を樹立。昨季(16-17)は67勝15敗でリーグトップとなり、過去3年で2度目となる優勝を飾った。ウォリアーズは3シーズン連続で67勝以上、そしてリーグトップの成績を残した初のチームとなっている。
2010年代における王朝となりつつあるウォリアーズにとって、1つの不敗神話がある。それはステフィン・カリーでも、ケビン・デュラントでもなく、クレイ・トンプソンでもない。パワーフォワードのスターターを務めるドレイモンド・グリーンだ。この男がトリプルダブルを達成した試合において、なんとウォリアーズは22連勝を記録しているのだ。
グリーンはこれまで、14-15シーズンに1回、15-16シーズンに13回、16-17シーズンは5回、そして今季は、3月9日(現地時間8日)のサンアントニオ・スパーズ戦で11得点12リバウンド10アシストを記録し、今季3度目となるトリプルダブルをマーク。
このスパーズ戦では、カリーが第1クォーターで右足首を痛めて早々にコートを離れるも、終盤に試合を支配したデュラントがゲームハイの37得点11リバウンド4アシスト4ブロックと大活躍し、勝利を収めた。ウォリアーズにおいて、攻防両面で仕事を遂行し、トリプルダブルを達成したグリーンの働きも勝利には不可欠だった。
グリーンはきわめて多才な選手である。今季はスパーズ戦を終えた時点で平均33.1分に出場し、11.3得点7.8リバウンド7.5アシスト1.3スティール1.4ブロックと、オールラウンドな成績を記録している。熱くなりやすいタイプのため、フレグラントファウルをコールされたり、退場処分を受けることもあるが、その熱さも、ウォリアーズにとって大きな魅力となっている。
オフェンスではエルボーやトップ・オブ・ザ・キー付近でボールをキープし、チームメートへ得点機会を演出できるうえに、3ポイントシュートを決めることができ、自らが切り込んでドライブすることも可能な万能型。ディフェンスでは重量級のビッグマンから小柄なガード選手まで、ほぼすべての選手をガードできる能力を誇る。相手選手がリムへ向かってくれば、リング下でウォリアーズの防波堤となって失点を阻止するカバーディフェンスにも優れており、チームメートからの信頼も絶大だ。
昨季は最優秀ディフェンシブプレーヤー賞を獲得し、高い評価を得ているグリーンだが、この不敗神話もこの男の貢献度を十分表している証となっている。
ちなみに、現地メディア『EliasSports』がリサーチしたところ、トリプルダブル達成による連勝の最長記録はアービン“マジック”ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)の24連勝だという。
歴代最高級のポイントガード、マジックと肩を並べるほどの記録と考えれば、グリーンがコート上でこなしている仕事の価値は、きわめて高いと言っていいはずだ。
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