2018.06.18
今から23年前の1995年3月31日(現地時間30日)。シカゴ・ブルズがホームのユナイテッド・センターでボストン・セルティックスと対決し、100-82で勝利。これを機に、ブルズはホームで連勝記録を伸ばしていった。
95年プレーオフ。イースタン・カンファレンス・セミファイナルでオーランド・マジックに2勝4敗で敗れたブルズは、翌シーズンのリベンジに向け、着実に前進。敗戦の責任を感じたジョーダンが、オフの肉体改造によりバスケットボールプレーヤーとして完全体へと復活、フィル・ジャクソンHCからディフェンシブなガードへと役割変更を要求されたロン・ハーパーが復調し、開幕前には4年連続リバウンド王のデニス・ロッドマンを獲得し、万全の態勢を整えた。
翌95-96シーズン、ブルズは当時史上最多となる72勝(10敗)を記録し、ホームでは39勝2敗と圧倒的な成績を残した。ホームにおける連勝記録も、96年4月5日(同4日)のマイアミ・ヒート戦まで勝ち続けた結果、当時史上最長となる44連勝を樹立したのである。
95年3月中旬に1度目の現役復帰を果たしたジョーダンは、復帰直後にホームであるはずのユナイテッド・センターでシュートタッチに苦しんでいた。復帰後初のホームゲームとなったマジック戦では、フィールドゴール23投中成功はわずか7本、フリースローでさえ11投中7本の成功に終わっている。ジョーダン本人も、復帰直後はホームについて「ショットの距離感など、感覚がつかめなかった」と語っていた。
というのも、91年から93年にかけて成し遂げた90年代前期の3連覇当時、ブルズのホームアリーナはシカゴ・スタジアムだった。そのため、94-95シーズンからホームアリーナがユナイテッド・センターとなったことが、その要因として挙げられるのも無理はない。
その後、ジョーダンは新しいホームアリーナにも徐々に慣れていき、ホームで最高級のパフォーマンスを発揮できるようになっていった。ホームへのアジャストこそが、この連勝記録の引き金となったと言っていいだろう。
あれから20年以上が経過した現在。ブルズが樹立したホーム44連勝は歴代3位となっている。この期間に44連勝を上回る記録を2チームが達成している。
まずはサンアントニオ・スパーズ。2015年3月16日(同15日)から16年4月3日(同2日)にかけて、スパーズはホームのAT&Tセンターで行われた試合で48連勝をマークした。特にティム・ダンカン(元スパーズ)の現役最後となった15-16シーズンは、フランチャイズ史上最多となる67勝15敗という驚異的な成績を残した。同シーズンにおけるホームゲームの戦績は、85-86シーズンのボストン・セルティックスと並ぶNBA記録の40勝1敗。1シーズンにおけるホームゲームの連勝記録(39)は歴代トップとなっている。
そして歴代1位の記録を保持するのは、ゴールデンステート・ウォリアーズだ。ホームのオラクル・アリーナでは、15年2月1日(同1月31日)から16年3月30日(同29日)にかけて、なんと54連勝を記録していたのである。ウォリアーズは14-15シーズンにリーグトップの67勝15敗、翌15-16シーズンにはNBA最多勝となる73勝9敗でリーグを席巻。この2シーズンの期間中にレギュラーシーズン28連勝、15-16シーズンはNBA新記録となる開幕24連勝を達成した。また、ウォリアーズはこの2シーズン、いずれもホームゲームの成績で39勝2敗を記録していた。
ちなみに、スパーズのホーム連勝記録を48でストップしたのはウォリアーズだった。16年4月11日(同10日)に行われた試合は、8度の同点、リードチェンジ7回を記録し、スパーズがリードする時間帯の方が長かったものの、ステフィン・カリーがゲームハイの37得点を挙げてスパーズの記録に終止符を打った。
なお、ウォリアーズの連勝記録を止めたのはセルティックス。16年4月2日(同1日)の試合は、11度の同点、13度のリードチェンジを数えた。熱狂的なファンが詰めかけたオラクル・アリーナで、第4クォーター終盤にアイザイア・トーマス(現ロサンゼルス・レイカーズ)とエバン・ターナー(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)が貴重な得点を奪い、ウォリアーズのホーム連勝記録を54でストップしている。
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