自慢のオフェンスでペリカンズを蹴散らす
5月2日(現地時間1日)、ゴールデンステート・ウォリアーズ(1勝)とニューオリンズ・ペリカンズ(0勝)によるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第2戦が、ウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナで行われた。
第1クォーター序盤。アウェーで1勝をもぎ取りたいペリカンズは、ラジョン・ロンドのアシストからアンソニー・デイビスがダンクで先制すると、ロンドの3ポインター、ドリュー・ホリデーのレイアップ、イートワン・モアの長距離砲などが決まり、残り4分20秒にニコラ・ミロティッチのフリースローで19-11と8点をリード。
ウォリアーズはアンドレ・イグダーラやケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーン、クレイ・トンプソンが加点する中、8点ビハインドとなった場面でステフィン・カリーを投入。
3月下旬に左膝を負傷後、約6週間ぶりに復帰したカリーは、直後のポゼッションで早速3ポイントシュートを決める強心臓ぶりを発揮。ウォリアーズはこのクォーターだけで8得点を挙げたカリーの活躍で、ペリカンズとの点差を2点(27-29)に縮めた。
第2クォーター。残り10分9秒にカリーがレイアップを決めてウォリアーズが逆転(34-33)に成功するも、ペリカンズはホリデーの3ポインターとミロティッチのレイアップが連続して決まり、すぐさまリードを奪い返す。
するとウォリアーズはカリー、ショーン・リビングストン、トンプソン、グリーンのショットが続き、再びリードを手にした。だが、ペリカンズはデイビスの6連続得点で再逆転。両チームがリードを奪い合う攻防となる中、このクォーター残り0.5秒にトンプソンが3ポインターを沈めたウォリアーズが、58-55と3点リードでハーフタイムへ。
第3クォーター。ウォリアーズはデュラントのダンクとニック・ヤングの3ポイントシュートで点差を広げると、ペリカンズは負けじとモア、ミロティッチ、ロンドの得点で反撃し、同点に追いつく。
しかし、残り7分22秒で65-65という同点の場面でカリーがコートに立つと、このクォーターだけで2本の3ポインターを含む13得点を挙げる活躍で、ホームの観客を熱狂させる。デュラントやイグダーラらも加点し、ウォリアーズ2点リード(88-86)で最終クォーターへ。
第4クォーター序盤。ウォリアーズはグリーンが2本連続で長距離砲を沈めると、ペリカンズから着実にリードを広げていく。デュラントやイグダーラのショットも決まり、残り5分15秒で110-98と、12点差をつけた。
その後は粘るペリカンズを振り切り、ウォリアーズが7点以上のリードを保持。残り1分を切ってから、ペリカンズはデイビスとモアが3ポイントシュートを決めたものの、最終スコア121-116でウォリアーズがシリーズ2連勝。
復帰初戦から好感触を得たカリー
ウォリアーズでは、デュラントがゲームハイの29得点に6リバウンド7アシスト2スティール3ブロック。ベンチスタートのカリーが5本の3ポイントシュート成功を含む28得点に7リバウンド3スティール、グリーンが20得点9リバウンド12アシスト2ブロック、イグダーラが15得点8リバウンド3スティールをマーク。
この日のウォリアーズは、チーム全体で決めたフィールドゴール43本のうち、36本のアシストを記録する圧巻のボールムーブメントを披露し、カリー復帰を勝利で飾った。
シリーズ2連敗となったペリカンズでは、デイビスが25得点15リバウンド5アシスト3ブロック、ホリデーが24得点8リバウンド8アシスト、ロンドが22得点7リバウンド12アシスト5スティールと奮闘。さらに、ミロティッチが18得点9リバウンド2スティール、モアが14得点と、先発全員が2ケタ得点を残したものの、ウォリアーズにあと一歩及ばず。
試合後の会見で、カリーは「いい感じだったね。コートに入ったら自分自身を開放して、楽しもうと思ってたんだ」とコメント。復帰初戦とはいえ、28得点を挙げるパフォーマンスはやはり圧巻だった。第3戦からはスターターで出場することが濃厚のため、ペリカンズからするとますます危険な存在となるに違いない。
「ステフがゲームに入ったときは、特別な瞬間だった」とウォリアーズの指揮官スティーブ・カーHCも笑顔でエースの復帰を歓迎。ウォリアーズは約6週間ぶりにフルメンバーがそろうこととなった。
一方、最後まで奮闘するも、勝利に届かなかったペリカンズのデイビスは「タフだった。俺たちはゲーム全体ですべてを注ぎ込んだのに勝つことができなかった」と悔しさを前面に押し出していた。
シリーズ第3戦は、ペリカンズのホーム、スムージー・キング・センターへ会場を移して5日(同4日)に行われる。