2018.04.29

カリー不在ながら容赦ない攻撃力を発揮したウォリアーズがペリカンズに圧勝!

16得点15リバウンド11アシストのトリプルダブルで勝利に大きく貢献したグリーン(中央)[写真]=Getty Images
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第2Qに爆走したウォリアーズ

 4月29日(現地時間28日)、ゴールデンステート・ウォリアーズとニューオリンズ・ペリカンズによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第1戦が、ウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナで行われた。

 ステフィン・カリー欠場となったこの試合、ウォリアーズはサンアントニオ・スパーズとのシリーズでは先発を務めたセンターのジャベール・マギーを外し、スイングマンのニック・ヤングを抜てき。スモールラインナップを敷いて初戦に臨んだ。

 試合はラジョン・ロンドのパスをアンソニー・デイビスがアリウープで決めてペリカンズが先取点をマーク。互いに点を取り合う展開で進んでいき、第1クォーター中盤までは3点差以内の攻防に。

 このクォーター中盤。デイビスのショットとイートワン・モアの3ポインターでペリカンズが5点をリードするも、すかさずクレイ・トンプソンが3ポイントプレーでお返しし、ドレイモンド・グリーンケビン・デュラントのショットで今度はウォリアーズが5点をリード。しかし、ドリュー・ホリデーの踏ん張りでペリカンズが詰め寄り、35-34と、ウォリアーズ1点リードで最初の12分間を終える。

デュラントと共に前半だけで18得点を挙げたトンプソン(写真)[写真]=Getty Images

 ところが第2クォーターに入ると、ウォリアーズが容赦ない猛攻でペリカンズから大量リードを奪っていく。このクォーターだけで41得点と爆発し、前半を終えて76-55と、一気に21点差をつける。なかでもデュラントとトンプソンが、前半だけで18得点ずつを挙げる活躍を見せた。

 後半に入っても、ウォリアーズ優勢は変わらず。デュラント、トンプソン、グリーンを中心に流麗なオフェンスを展開し、第3クォーター終了時には103-74と、29点にまで開いてしまう。

 第4クォーター序盤。ペリカンズはロンドとダリアス・ミラー、イアン・クラークのショットで6連続得点を挙げて23点差まで縮めたものの、トンプソンやクイン・クックに得点を許し、ペリカンズは点差を縮めることができない。

 残り5分8秒でクラークの3ポイントシュートが決まり、ペリカンズが再び23点差とするも、マギーとヤングのショットでウォリアーズに突き放されて万事休す。最終スコア123-101で、ディフェンディング・チャンピオンのウォリアーズが圧勝した。

ドライブやポストプレーからも得点機会を作り出し、ウォリアーズの基点となったグリーン[写真]=Getty Images

カリー復帰は第2戦が濃厚

 ウォリアーズではトンプソンがゲームハイとなる27得点に6リバウンド2ブロック、デュラントが26得点13リバウンド2ブロック。両選手は合わせて15投中7本の3ポイントシュートを成功させている。

 さらに、グリーンが16得点15リバウンド11アシストのトリプルダブルに加え、3スティール2ブロックと大車輪の働き。イグダーラが12得点、ベンチスタートのクックが11得点、ショーン・リビングストンが10得点と続いた。

 ペリカンズではデイビスがチーム最多の21得点10リバウンド3スティール、モアが15得点、ロンドが9得点8リバウンド11アシスト、ベンチからジョーダン・クロフォードが14得点を記録。

 しかし、チーム2、3番手の得点源であるホリデーとニコラ・ミロティッチが不調だった。ホリデーはファウルトラブルがあったものの、14投中4本のショットしか決められずに11得点。ミロティッチは9投中3本成功の9得点8リバウンドで初戦を終えた。

 ウォリアーズのスティーブ・カーHCはカリーの復帰が第2戦になることが「濃厚だ」と語っており、ウォリアーズの戦力は格段に破壊力を増すこととなる。

 試合後の会見で「そうだな、彼らは我々が予想していたプランとは異なるプレーをしてくれたね」と開口一番に語ったアルビン・ジェントリーHC(ペリカンズ)。第1クォーターこそ1点差のゲームだったが、第2、3クォーターで40-68と大差をつけられ、修正を余儀なくされた。ただし、「我々は今やっていることすべてを変えることはないだろう」とも語っていることから、大敗を喫した中にも一筋の光明が見えたのかもしれない。

 ロンドは「第2クォーターに起こったことについては言語道断」と語り、ミスを修正することに集中できなかったことについていら立ちを見せていた。それでも、大黒柱デイビスの自信は大敗を喫しても揺らぐことはない。「俺たちは今でも自信を持っている。(今日の試合は)ただの1試合。これは7ゲームシリーズなんだ」と語り、第2戦へのリベンジを狙う。

初戦に大敗したものの、強気の発言を続けたデイビス(左)とロンド(右)[写真]=Getty Images

 一方、先発メンバーを変更したことについて「すばらしい動きだったと思う」と語ったのはグリーン。「俺としては、アンソニー・デイビスをもうちょっと多くの時間、ガードしなきゃならなくなったけど、これまでもやってきたからね」と答えていた。

 「ポストシーズン(プレーオフ)というのは、すべてのゲームが楽しいものさ。(プレーしている姿が)楽しくなさそうに見えるかもしれないけど、俺としては自分のやっていることを本当に楽しんでるんだ」と軽妙に語ったトンプソン。第2クォーターで連続3ポインターを決めるなど、ウォリアーズに勢いを持ち込んだ選手の1人だ。

 シリーズ第2戦は5月2日(同1日)。中2日間でペリカンズはどこまで修正することができるのか。第2戦でもホリデーとミロティッチが不発となると、ウォリアーズを上回る得点を挙げることは事実上不可能と言っていいだけに、主力陣の復調もマストとなる。

 カリー復帰について聞かれて「彼は練習でとても良かった。ワークアウトやプレゲームの時もね。だから彼が戻ってくることにものすごくエキサイトしているんだ」とデュラント。

 ウォリアーズはここにきて、ようやくフルメンバーがそろうこととなる。ペリカンズは、勢いを増す王者相手に勝利することができるか、注目していきたいところだ。

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