2018.05.03
4月22日(現地時間21日)、ポートランド・トレイルブレイザーズ(0勝)とニューオリンズ・ペリカンズ(3勝)のシリーズ第4戦が、ペリカンズのホーム、スムージー・キング・センターで行われた。
3連敗で後がないブレイザーズは、試合序盤からCJ・マッカラムやデイミアン・リラードが加点し、リードしながら試合を進めていく。しかし第1クォーター残り7分53秒、ペリカンズはイートワン・モアの3ポイントシュートで9-9の同点に追いつくと、両チームは一進一退の攻防を繰り広げ、同クォーターは26-25と、ペリカンズ1点リードで終える。
第2クォーター。残り10分41秒にリラードのレイアップでブレイザーズが同点(29-29)に追いつく。するとペリカンズは、ニコラ・ミロティッチのレイアップ、ドリュー・ホリデーの4連続得点で突き放しにかかる。
だが一矢報いたいブレイザーズは、エド・デイビス、エバン・ターナーが踏ん張り、再び同点(35-35)とし、執念を見せる。その後もペリカンズがリードし、ブレイザーズが必死に追いかける展開。アル・ファルーク・アミヌのレイアップやターナーのダンクで、ブレイザーズが1点リードする場面もあったが、ペリカンズはソロモン・ヒルやミロティッチのショットでリードをすぐさまリードを奪い返し、ADことアンソニー・デイビスやホリデーが加点。ペリカンズの2点リード(58-56)で前半を折り返す。
後半に入ると、デイビスとホリデーが交互に得点するなどペリカンズがブレイザーズを引き離しにかかる。ブレイザーズはマッカラムやアミヌ、リラードの得点で食らい付こうとするも、ペリカンズは徐々にリードを広げていき、第3クォーター終了時には100-87と、13点をリード。
最終クォーター。ブレイザーズはユスフ・ヌルキッチやマッカラムらが加点し、残り8分47秒で2点差(102-104)まで追い上げる。しかしホームのペリカンズはホリデーとデイビスがまたも爆発。得点量産の態勢に入った両者の活躍で再びリードを広げていく。
ブレイザーズは最後の意地を見せ、なんとか2点差まで追い上げたが、ホリデーとデイビスを最後まで止めきれず、最終スコア131-123でペリカンズに軍配。ペリカンズはフランチャイズ史上初となるプレーオフのスウィープを果たし、カンファレンス・セミファイナルへと駒を進めた。
ペリカンズでは、ラスト5分で12得点を奪ったデイビスが47得点に11リバウンド3ブロック、ホリデーが41得点8アシスト、モアが14得点3スティール、ミロティッチが10得点11リバウンド3ブロックをマーク。そしてベテランのロンドが7得点7リバウンド16アシストでチームメートを自在に操ってみせた。
『NBA.com/Stats』によると、プレーオフにおいて、1チームの2選手が計88得点を挙げたのは、73年4月2日(同1日)のボストン・セルティックス以来、約45年ぶり。前回はアトランタ・ホークスを相手にジョン・ハブリチェック(元セルティックス)が54得点、ジョー・ジョー・ホワイト(元セルティックスほか)が34得点を挙げている。
ブレイザーズではマッカラムが38得点、アミヌが27得点6リバウンド、リラードが19得点5リバウンド6アシスト、ヌルキッチが18得点11リバウンド、ターナーが15得点5アシストを挙げるも、プレーオフでは2年連続でスウィープ負けという屈辱。
また、『ESPN Stats & Info』によると、ブレイザーズはこれでプレーオフ10連敗。2000年から03年にかけて記録したフラチャイズ史上最長記録に並んだ。現行のNBAでも、デトロイト・ピストンズと並ぶリーグ最長記録となってしまった。
リラードは試合後、現地メディア『AP』に対してこんな言葉を残していた。
「ホームコート・アドバンテージを得たというのに、俺たちにこんなことが起こるだなんて想定していなかったというわけじゃない。大事なのは、ラスト13試合で、俺たちは自分たちにとってベストなバスケットボールができていなかったことなんだ。そして彼らは、俺たちとのシリーズにおいて、彼らがプレーオフですべきベストなバスケットボールをしていたということ」。
シーズン中の成績は1勝差だったとはいえ、ブレイザーズは第3シードに入り、ホームコート・アドバンテージを手にしていた。それだけに、昨年の敗退よりも、ブレイザーズにとってはつらい経験となってしまった。
一方、アルビン・ジェントリーHC(ペリカンズ)は試合後、デイビスについて「このような接戦、しかもビッグゲームにおいて、この日彼(デイビス)が見せたプレーは、私が今まで見てきた中でもたぶんベストゲームだった。彼にはチームを負けさせないという気持ちが伝わってきた」と絶賛。
そのデイビスは「楽しかった。自分のプレーで、ブレイザーズのようなチームをスウィープできるなんて、すばらしいことだと思う」と喜びを語った。
今季新加入したロンドは、デイビス、ホリデー、そしてデマーカス・カズンズがリーグ最強のビッグ3になると思い、これまでプレーしてきたという。カズンズは1月下旬に今季絶望となってしまったが、ロンドはデイビスとホリデーにパスを供給し続けてきた。
「あの2人にボールを託せば、彼らが俺たちを導いてくれる。今の段階で、俺は(NBAに)彼ら以上のデュオがいるとは思えないね」と語り、88得点を荒稼ぎしたデイビスとホリデーを称えている。
2008年以来初となるカンファレンス・セミファイナル進出となったペリカンズ。次の相手は、ゴールデンステート・ウォリアーズとサンアントニオ・スパーズの勝者となる。おそらくペリカンズは、ウィリアーズが現在3連勝しているこのシリーズに対して時間をかけて研究し、次のシリーズへの準備を整えてくるに違いない。
2018.05.03
2018.04.29
2018.04.28
2018.04.20
2018.04.18
2018.04.17