14年ぶりのプレーオフ進出の立て役者となったバトラー
9月16日(現地時間15日)、現地メディア『The Athletic』は、ミネソタ・ティンバーウルブズの大黒柱ジミー・バトラーが、18日(同17日)にフロント陣とミーティングを行うことになると報じた。
このミーティングには、ウルブズの指揮官トム・シボドーとスコット・レイデンGMが出席し、バトラーのこのチームにおける将来を率直に話し合うことになるという。
バトラーは昨年6月に行われたドラフト当日にシカゴ・ブルズからトレードで加入すると、平均36.7分22.2得点5.3リバウンド4.9アシスト2.0スティールを挙げる活躍を見せた。膝の負傷などにより59試合の出場にとどまったものの、プレータイムと得点、スティールでチームトップをマークし、オールスターにも選出された(本人の希望により出場はなし)。
2004年を最後にプレーオフから遠ざかっていたウルブズは、バトラーの活躍もあり、プレーオフ出場争いで奮闘。デンバー・ナゲッツとのレギュラーシーズン最終戦で、勝利したチームがプレーオフ最後の座を手にするという緊迫した展開の中、バトラーはチームトップの31得点に加えて5リバウンド5アシストを挙げる大活躍を見せ、延長にもつれた死闘を制す原動力となった。
14年ぶりの出場となったプレーオフ。ウルブズはヒューストン・ロケッツとの1回戦で1勝4敗に終わり、早々に姿を消してしまったものの、バトラーはチームトップタイの平均15.8得点に6.0リバウンド4.0アシストをマーク。ロースターにはオールスターセンターのカール・アンソニー・タウンズ、スイングマンのアンドリュー・ウィギンズといった有能な選手がおり、次のシーズンも楽しみなチームと思われていた。
現有戦力で今後ウエストを制することはできないと判断したのか?
ところがオフシーズンに入ると、バトラーにはタウンズやウィギンズとの不仲が報じられるなど、ウルブズに暗雲が立ち込める。シボドーHCが否定するも、ネガティブなイメージを完全には払しょくできない状況が続く。
するとバトラーが、7月中旬にチーム側からオファーのあった高額延長契約を拒否。これにより、バトラーは今季終了後(19年夏)にプレーヤーオプションを破棄して制限なしフリーエージェント(FA)になることが濃厚となった。
ブルズ在籍時、バトラーはシボドーHCの下でオールスター選手へと成長した。そしてウルブズは昨年夏にタージ・ギブソン、昨季途中にデリック・ローズ、今夏にルオル・デンをそれぞれ獲得し、ブルズでプレーオフ常連として戦ってきたチームメートをそろえることに成功した。
今回は、そんなやさきにバトラーのミーティングを報じられた。トレーニングキャンプを10日後に控えた時期だけに、流れによってはトレードのウワサが広まる可能性も大いにあると言っていいだろう。
また、ウルブズは昨夏ウィギンズと高額延長契約を結んでおり、今秋にはタウンズとの高額延長契約も控えている。そこにバトラーの延長契約も加われば、今後数年のウルブズにおいて、サラリーキャップの大部分をこの3人が占めることとなる。
もしかすると、バトラーは現有戦力のままチームとして成長を続けたとしても、ウエスタン・カンファレンスを勝ち抜くことが困難だと感じているのかもしれない。まずは次週に行われるミーティング、そしてその後の動向に注目したい。