ハーデンが58得点、ロケッツはNBA新記録の3P試投数70本を記録
1月17日(現地時間16日)、ヒューストン・ロケッツはホームのトヨタ・センターでブルックリン・ネッツとの一戦に臨んだ。
ロケッツはこの試合から右膝の打撲で8試合を欠場していた得点源の1人、エリック・ゴードンが戦列復帰して早速スターター起用。フォワードにギャリー・クラークを抜てきし、198センチ111キロのPJ・タッカーをセンターに据えるスモールラインナップでスターターを構成。
17試合連続で30得点以上を奪っているジェームズ・ハーデンと、NBA新記録の1試合70本という3ポイント攻勢を見せたロケッツは、第4クォーター残り1分9秒にタッカーの長距離砲が決まって127-119と8点差をつける。
しかし、ネッツはそこから驚異的な粘りでロケッツを猛追。デマーレイ・キャロルのフリースロー2本を皮切りに、残り28.6秒からスペンサー・ディンウィディーが驚異の3ポイント3連発という強心臓ぶりを発揮。残り8.4秒に同点までこぎつけて延長に持ち込んだ。
延長残り1分28秒。17日(同16日)にロケッツと10日間契約を結んだばかりのジェームズ・ナナリーが値千金の3ポイントを決めてロケッツに7点のリードをもたらした。これで勝負ありかと思われたものの、ネッツは決してあきらめなかった。
ネッツはそこからトレボーン・グラハムの3ポイント、ジャレット・アレンのレイアップで加点。さらには残り28.0秒にディンウィディーが決勝弾となる3ポイントプレーを決め切り、最終スコア145-142でロケッツを下した。
試合後、ハーデンが「イライラする。すごくフラストレーションがたまるね」と『AP』へ口にしたのは言うまでもない。第4クォーター終盤に8点、延長終盤にも7点のリードを得ていたにもかかわらず、ロケッツはリードを守りきれずに敗れ去ったのだからそう思わないほうがおかしいだろう。
ロケッツはハーデンが2試合連続の50得点超えとなるゲームハイの58得点に10リバウンド6アシスト。タッカーが20得点10リバウンド2スティール、ゴードンが20得点、ジェラルド・グリーンが15得点、オースティン・リバースが13得点5リバウンド6アシスト。ナナリーが7投中3本の3ポイントを決めて9得点と早速チームに貢献するも、勝利を飾ることはできず。
終盤の劣勢からビッグショットをいくつも沈めたネッツが大きな1勝
一方のネッツは「最高だった。彼は信じられない活躍を見せてくれた」とケニー・アトキンソンHCが振り返ったように、ディンウィディーが大仕事をやってのけた。
「あの男は60得点くらい挙げたけど、勝ったのは僕らだ。若い選手が多いこのチームにとって、この勝利は大きいね」と勝利の殊勲者となったディンウィディーは言う。
ネッツではディンウィディーがいずれもチームトップとなる33得点10アシストの大暴れ。さらにキャロルが22得点5リバウンド、グラハムが21得点5リバウンド、アレンがキャリアハイの24リバウンドに20得点3ブロック、ジョー・ハリスが17得点7アシストと続いた。
この日ハーデンが挙げた58得点は、昨季記録したキャリアハイの60得点に続く自身2番目のハイスコア。2試合連続の50得点オーバーは2017年12月以来となるキャリア2度目の快挙となった。さらに、通算13度目の50得点ゲームでNBA歴代6位となり、ここ21試合における平均得点は40.0得点というとてつもないスタッツとなっている。
とはいえ、タッカーが「この試合、僕らはいつもよりも小さな布陣だった。それにジェームズ(・ナナリー)はこの日がロケッツデビューだったし、僕らは終盤にかけていくつかミスを犯してしまった。でも、ビッグショットをいくつも決め切った彼らのことを称えたい」と振り返ったように、この試合は驚異的な追い上げを見せたネッツに拍手を送るべきだろう。