昨季キャリアハイの平均得点を記録、通算3P成功率では4割を超えるベテラン
昨季終了後、ニューオーリンズ・ペリカンズはフランチャイズプレーヤーのアンソニー・デイビスをロサンゼルス・レイカーズへ放出し、新体制へと切り替えた。
デイビスの見返りにブランドン・イングラム、ロンゾ・ボール、ジョシュ・ハートと複数のドラフト1巡目指名権を手に入れたペリカンズは、今年のドラフトでは全体1位でザイオン・ウィリアムソンを指名し、フリーエージェント(FA)戦線に臨んだ。
ペリカンズはビッグマンのジャリル・オカフォーのチームオプションを行使して残留させると、ダリアス・ミラーと再契約。そしてフェネルバーチェ(トルコ)のフォワード、ニコロ・メッリと2年契約を結び、ユタ・ジャズとのトレードでデリック・フェイバーズを獲得。
そしてキャリア13年を誇る35歳のベテラン、JJ・レディックとの2年契約にこぎつけた。193センチ90キロのシューティングガード、レディックは、昨季キャリアハイとなる平均18.1得点を記録しただけでなく、3ポイントでも自己最高の成功数(平均3.2本)をたたき出した。
成功率こそ39.7パーセントと4割を切ったものの、キャリア平均41.3パーセントという高精度を誇っており、ペリカンズでも主力として活躍することが期待されていることは言うまでもない。
メンター、リーダーとしての活躍を期待するデイビッド・グリフィンGM
7月16日(現地時間15日)に『Pelicans.com』へ掲載された記事の中で、ペリカンズのバスケットボール運営部門副代表兼GM(ジェネラルマネジャー)を務めるデイビッド・グリフィンは新加入のレディックについてこのように評していた。
「JJ・レディックは、リーグの歴史の中でもきわめてベストなシューターであり、プロフェッショナルな選手です。昨季は輝かしいキャリアの中でもベストのシーズンを送っています」。
ペリカンズにはドリュー・ホリデーという攻防両面に秀でたコンボガードがいるものの、グリフィンは若手ぞろいのチームにおいて、レディックにはロッカールームでも影響力を及ぼす存在として期待を寄せている。
「彼が求めていたことは、メンター(助言者)、そしてベテランのリーダーとして我々に対して最も会話を持つことでした。彼はこの組織の将来において、一緒に進むことができることに興奮していました。我々はJJと彼の家族をニューオーリンズとそのコミュニティーに迎えることができてワクワクしています」。
レディックはこれまでのキャリアでオーランド・マジック、ミルウォーキー・バックス、ロサンゼルス・クリッパーズ、シクサーズという4チームでプレーしてきたのだが、3ポイント成功率で4割を大きく下回ったのは、2012-13シーズン後半から所属したバックス在籍時(31.8パーセント)のみ。マジックでは39.8パーセント、クリッパーズでは44.0パーセント、シクサーズでは40.7パーセントという好数字を残している。
そのため、新天地で迎える今季も、自慢の3ポイントの精度が急激にダウンすることはないだろう。アルビン・ジェントリーHC(ヘッドコーチ)の下、ボールやホリデー、イングラムとのプレーで、自身の持ち味を発揮することができるのではないだろうか。