ジェームズ・ハーデン「最終的な目標は、ゲームにどうインパクトを与えられるか」

9日のチーム練習後、囲み取材に応じたハーデン[写真]=伊藤 大允

ウェストブルック初出場に「皆にもワクワク感があって、すごくいい感じ」

 10月8日にさいたまスーパーアリーナで行われた、トロント・ラプターズとの「NBA Japan Games 2019 Presented by Rakuten」(以降、ジャパンゲームズ)初戦で、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)はいずれもゲームハイとなる34得点7アシストをマークし、強烈な存在感を見せつけた。

 ジャパンゲームズ第1戦から一夜明けた9日、都内某所で行われたチーム練習後の囲み取材にハーデンが登場。日本における体験について聞かれると、「最高だね。今まで行ったことがある場所の中でもクールなところだよ。もちろん人もすばらしいし、食べ物とショッピングがあって、華やかな街な感じがしてすごく綺麗なところだと思うよ」とコメント。

ファッションでも独特の存在感を放つハーデン。日本でどんな服を購入したのか気になるところ[写真]=Getty Images

 ジャパンゲームズはハーデンにとって日本でプレーする初の試合となったのだが、今夏加入したラッセル・ウェストブルックと、ロケッツのチームメートとして一緒にプレーする初戦でもあった。

 10歳の頃からの知り合いで、NBAでもオクラホマシティ・サンダーで3シーズンを共にプレーしてきたウェストブルックと再びタッグを組んでプレーすることについて、ハーデンはこう語っている。

「すごくワクワクしているよ。僕はもうプレシーズンで何試合か出ているけど、ラッセルは昨シーズンが終わってから初めてコートに出るからすごく興奮しているのは知っているし。とにかく熱気があると思う。(チームの)組織の皆にもそのワクワク感があって、すごくいい感じなんだ。この流れの波に乗れることを願うよ。オフェンス面やディフェンス面でいくつかの点を改善して、あとは一試合一試合やっていくだけさ」。

「僕はファッションでもバスケでも、やることすべてにおいてクリエイティブ」

 ハーデンのプレーについて、真っ先に浮かぶのはやはり“ステップバックスリー”だろう。独特のタイミングで軽やかに繰り出すこのシグネチャームーブは、ジャパンゲームズ初戦でも披露しており、第1クォーターと第2クォーターの終盤で1対1から沈めたショットは会場を大いに盛り上げたことは言うまでもない。

 ハーデンは毎シーズン向上を続けるべく、努力を怠らない選手。それと同時に、「常にクリエイティブでいたい」と口にしており、今夏映像が拡散した新技“片足スリー”を、ジャパンゲームズのチーム練習時にも見せており、そのほとんどがリングに吸い込まれていった。

 クリエイティブであることについて、ハーデンはこう語っている。

「“片足スリー”だけじゃなく、自分自身はファッションでもバスケットボールでもやることすべてにおいてクリエイティブなので。何をやっていてもインパクトを与えられるように。バスケットだと、どうやってこのゲームにインパクトをもたらすか、それこそが最終的な目標なので。子どもたちや若者たちといった次の世代が、僕たちのことを見上げてその技を見ている。だから常にジムの中に住みついているよ。見たことがあるかわからないけど、試合後はいつもショットの練習をしたり技術を磨いていて、本当に毎日、いつももっとうまくなる方法を探っているんだ。そうしないと自分が“何をやるべきなのかが分からなくなっちゃう”からね」。

10日に行われるジャパンゲームズ第2戦で、ハーデンは新技“片足スリー”を繰り出すことができるか?[写真]=伊藤 大允

 常に向上し続けるハーデン。10日に行われるジャパンゲームズ第2戦で、新技“片足スリー”を決め切ることができるか、ぜひとも注目していただきたい。

文=秋山裕之

モバイルバージョンを終了