「復帰できるチャンスは、ほんのわずかだった。でも僕は自分を駆り立ててきた」と左足底筋膜の断裂から戻ってきたベテラン
10月12日(現地時間11日)。NBAファイナル第6戦が行なわれ、ロサンゼルス・レイカーズがマイアミ・ヒートに最大36点差をつけて106-93で制し、4勝2敗で通算17度目のNBAチャンピオンとなった。
ヒートはケガ人を抱えながら、超人的な活躍を見せたジミー・バトラーと見事な采配をしたエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)を中心に2勝をあげたものの、第6戦は前半からフリースローミスやショットミスが目立ち、ついに力尽きることに。
この試合ではバム・アデバヨが25得点10リバウンド5アシスト2ブロック、ジェイ・クラウダーが12得点、ダンカン・ロビンソンが10得点、ケリー・オリニクが9得点7リバウンドを残すも、バトラーは12得点7リバウンド8アシストに終わった。
そんな中、第1戦の前半に左足底筋膜を断裂し、欠場を続けていたゴラン・ドラギッチがついにコートへ立った。18分55秒プレーし、5得点5リバウンド2アシスト1スティールをマーク。
「復帰できるチャンスは、ほんのわずかだった。でも僕は自分を駆り立ててきた。できる限り、全ての治療をしてきたんだ。今日でさえ、僕は駆り立てたんだ」と振り返ったドラギッチは、本来の動きではないこともあったが、持ち味である左腕を駆使した技ありのレイアップを放り込み、アデバヨへ絶妙なロブパスを上げてダンクを演出するなど、ファイナルという最高の舞台で自身のプレーを見せつけた。
Whatever. It. Takes.
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— Miami HEAT (@MiamiHEAT) October 12, 2020
本来であれば1、2か月は痛みでプレーできないケガを負ったドラギッチ。「この10日間というもの、僕にとっては地獄だったよ」と振り返るのも無理はない。だが34歳のベテランは「僕は可能な限り、コートに出てこのチームを助けたかった。でも、これが現実ってこと。レイカーズの方がいいチームだったんだ。僕らは戦い抜いた。不運なことに、今夜勝つことはできなかった。だから前に進まなきゃいけないね」と語った。
次に必要な治療について聞かれたドラギッチは「ただ休むこと。休息さ」とシンプルに切り返していた。今季終了後に制限なしフリーエージェント(FA)となるベテラン司令塔は、今季の活躍で評価を高めたことは間違いない。
ヒートと再契約する可能性は高いものの、来季もヒートのユニフォームを身にまとうかどうかは、FA戦線が幕を開けてみなければ分からない。今はただ、1年間以上に渡って戦い抜いた身体を休めて、リラックスしてほしいところだ。