6月22日（現地時間21日、日付は以下同）。ボストン・セルティックス、ワシントン・ウィザーズ、メンフィス・グリズリーズの3チーム間で大型トレードが合意に達したと『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じた。

　当初はセルティックス、ウィザーズ、ロサンゼルス・クリッパーズによる3チーム間トレードが進行中と報じられており、セルティックスがワシントン・ウィザーズからクリスタプス・ポルジンギス、ウィザーズがセルティックスからダニーロ・ガリナーリ、クリッパーズからマーカス・モリス、アミール・コフィー、翌23日に開催される「NBAドラフト2023」の1巡目30位指名権、クリッパーズがセルティックスからマルコム・ブログドンを獲得するというものだった。

　だがこのトレードは破談となり、クリッパーズに代わってグリズリーズが絡んだ3チーム間トレードとなった。このトレードの詳細は下記のとおり。
※チーム名は略称

合意と報じられた3チーム間トレードの詳細

■セルティックス獲得
クリスタプス・ポルジンギス（←ウィザーズ）
2023年のドラフト1巡目25位指名権（←グリズリーズ）
2024年のドラフト1巡目指名権（←グリズリーズ／条件付き）

■ウィザーズ獲得
タイアス・ジョーンズ（←グリズリーズ）
ダニーロ・ガリナーリ（←セルティックス）
マイク・マスカーラ（←セルティックス）
2023年のドラフト2巡目全体35位指名権（←セルティックス）

堅実な司令塔ジョーンズはウィザーズへ移籍[写真]=Getty Images

■グリズリーズ獲得
マーカス・スマート（←セルティックス）

　セルティックスはジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンというリーグ屈指のウイングプレーヤーの周囲に平均20.0得点以上を計算できる、ポルジンギスというオールラウンドなビッグマンを獲得。来シーズンの契約がプレーヤーオプションだったのだが、ポルジンギスはこの契約を行使することに。

　チーム最古参の在籍9年目を終えたスマートを手放したものの、このチームのバックコートにはデリック・ホワイト、ブログドンがおり、オールスター選出経験のあるポルジンギスとドラフト1巡目指名権を2本も獲得。

　ウィザーズはブラッドリー・ビール（現フェニックス・サンズ）に続いてポルジンギスという主軸も放出。その見返りに、2023－24シーズン終了後に契約満了となるジョーンズ、ガリナーリ、マスカーラ（チームオプション）とドラフト2巡目指名権を手に入れた。

　グリズリーズは、ジャ・モラントやデズモンド・ベイン、ジャレン・ジャクソンJr.、ルーク・ケナードといった若手たちを引っ張ることができるタフでプレーオフ経験豊富なベテランを求めており、スマートの獲得に成功。

　セルティックスのハート&ソウルとして知られる男は、NBA入りから9年すべてでプレーオフに出場しており、2022年にNBAファイナルを経験したほか、カンファレンス・ファイナルまで5度勝ち上がった実績があり、ハッスルプレーとディフェンスに定評のある好選手。

　グリズリーズは昨シーズンの最優秀守備選手賞に選ばれたスマート、今シーズンの同賞に選出されたジャクソンJr.をロスターへそろえることとなった。