2017.02.03
10月29日、B1リーグ第6節が行われ、横浜ビー・コルセアーズがサンロッカーズ渋谷と対戦した。開幕節で2連敗を喫した相手にリベンジを果たしたい横浜は、川村卓也の23得点を筆頭に4選手が2ケタ得点の活躍を見せ、3度目の対戦にして初勝利。リーグ戦の連敗も2で止めている。
横浜は前節ホームに新潟アルビレックスBBを迎え2連敗。悪い流れを断ちきるべく敵地キッコーマンアリーナ(流山市民総合体育館)に乗りこんだ。青木勇人ヘッドコーチが試合後に「まずはディフェンスリバウンドをしっかり取って自分たちの流れを作ろうとした」と語ったように、前節新潟戦でインサイドの攻防で後れを取った反省から、この試合ではリバウンドへの意識の高さが感じられた。
試合序盤は、互いにシュート精度を欠き、両チームとも得点を伸ばせなかった。横浜で得点を挙げたのは川村とジェイソン ウォッシュバーンの2人のみ、一方のSR渋谷は伊藤駿と清水太志郎の両ガードが奮闘。清水のブザービーターによりSR渋谷の1点リードで第1クォーターを終えた。
続く第2クォーター、横浜はSR渋谷の厳しいディフェンスに手を焼いた。第1クォーターはウォッシュバーンを軸にペイントエリアを攻略したが、SR渋谷もハイポストに対してはフロントでのディフェンスを徹底し、インサイドへの進入を許さない。残り3分25秒、川村の3ポイントで一度はリードを奪ったものの、ターンオーバーからアイラ ブラウンにミドルシュートを決められて再びビハインドを背負う。ブラウンには終了間際にスティールからシュートまで持ちこまれ、またもブザービーターで失点。結局、30-33でハーフタイムを迎えた。
後半は細谷将司が「ディフェンスから速い展開に持っていけた」と語ったとおり、横浜が開始直後から、タイトな守備からの速攻でリズムをつかむ。インサイドはジェフリー パーマーとファイパブ月瑠、アウトサイドでは細谷と川村、と的確なシュートセレクトで得点を積みあげ逆転に成功。54-51でファイナルクォーターに突入した。
最終クォーターでは、シュートタッチが最後まで改善されないSR渋谷に対し、横浜は細谷がこのクォーターだけで3ポイントを3本沈めるなど大活躍。加えてペイント内でもウォッシュバーンが2本のダンクを決めるなど着実に加点し、接戦から一転、80-65と15点差をつけてSR渋谷を突き放した。
横浜は青木HCが「シンプルにオープンへパスを出すことができた」と話したように、パスの受け手のポジショニングが修正され、タフショットが減少。無理なくシュートセレクトできることで、シュート成功率が向上した。前節では3ポイントが31.6パーセント、2ポイントが49パーセントだったが、この試合では3ポイントが50パーセント、2ポイントも54.2パーセントと大きく改善されている。また、重要視していたインサイドも、ペイント内ポイントがSR渋谷の22に対し、横浜は42と圧倒。横浜にとってこの勝利は、新潟戦での敗戦を糧にチームが前進したことを証明する、大きな1勝になった。
地区内の対戦も1巡目を終え、2巡目の初戦で幸先良く勝利した横浜。SR渋谷のBT テーブスHCも「明日はインサイドをどう抑えるか。ペイント内をどう守るかが重要」と語ったように、29日、キッコーマンアリーナで行われる第2戦も、ゴール下で激しいバトルが繰り広げられるだろう。
文=山口晋平
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