2018.09.28

【Bリーグ開幕特集】シーホース三河②金丸晃輔インタビュー「色々なことに挑戦できるのは楽しみ。自分にとっては大きな刺激」

主力選手が抜けた三河をけん引できるか!? 金丸にとっても正念場のシーズンだ[写真]=本美安浩
日本サッカー協会を経て、フリーランスのスポーツライター・カメラマンに。東海地方を拠点に、サッカー、バスケットボールなど様々なスポーツの取材を行う。

3シーズン目の開幕を目前に控えたBリーグ。過去2シーズンで得た成果、反面浮き出てきた課題、その両者を昇華していくことでクラブはさらに進化を遂げていく。中地区の強豪としてその名を欲しいままにしてきたシーホース三河も正念場のシーズンを迎えることになる。それだけに金丸晃輔のパフォーマンスがチーム浮沈のカギを握っていると言っていい。金丸といえども、現状維持では済まされない。シーズン開幕を前にエース金丸に今の想いを聞いた。

取材・文=山田智子

――橋本竜馬選手、比江島慎選手が退団したこともあり、金丸選手にはエースとしてより大きな役割が期待されるシーズンになります。
金丸 僕の役割は得点に絡むことなので、そこは変わりません。今年はポイントガードが抜けたので、「誰がボールを触っていない」とか「今、あの選手が生きてない」とか、ゲーム全体をコントロールしていかないとチームとしては戦えない。去年まではそこをPGに任せていましたが、今年は得点を取ることに加えて、その辺りを僕が見極めていこうかなと思っています。

――今季はPGの選手とよく話をしたり、流れの悪い時にチームメイトに声をかける姿が見られて、「自分がチームを引っ張るんだ」という意志が感じられます。
金丸 僕はどちらかというと声を出して引っ張るタイプではないので、プレーで引っ張れたらと思っています。橋本、比江島とは5年間一緒にやってきて、お互いのやりたいことが分かっていたので、そこまで深く話す必要はありませんでした。今年は僕が移籍してきたような状態なので(笑)、うまくいかないことを溜めずに、どんどん発信して、話し合わないと良くならない。だから「アイツ、今ストレスが溜まってそうだな」という選手を見つけたらどんどん声をかけていきます。

今季もチームを引っ張る役割を担う金丸[写真]=シーホース三河


――チームとしては、残念ながら2年連続で頂点を逃しました。セミファイナルの後、「今年のオフは釣りだけでなく(笑)、何が足りなかったかを考えたい」と言っていましたが、見つけることはできましたか?
金丸 あの時は橋本、比江島がいる前提で話したので、「2人が抜けてどうしようか」考える方が優先していました。3人のオフェンスがなくなるのは、僕にとって非常に痛い。これまではキャッチ&シュート主体からの広がるオフェンスだったのですが、今年はそれだけじゃダメだと思っています。まだ答えは見つかっていないんですけど、オフボールでスクリーンを使ってからの1on1とか、7:3くらいで1on1の割合を増やしていこうかなと考えています。でも1on1で打開すると、チームのリズム的にどうなのかというのもあるので、そこは僕自身もまだ模索中です。試合をやりながら、その都度解決していくしかないので、もう少し時間はかかりますね。もちろんやるからには勝ちにいきますけど、開幕を万全で迎える必要はないと思っていて。徐々に良くなって、最後にピークをもっていければよいので、僕はそこまで慌ててはいないです。

――昨シーズン2年連続でベスト5とベストフリースロー成功率賞の2冠を達成しました。今季の個人としての目標を聞かせてください。
金丸 得点をあと3、4点は伸ばしたいですね。今季はキャッチ&シュートだけじゃなくいろんなことをやらないといけないので、3Pシュートの確率は少し下がるかなとは思うのですが、そこは仕方ないですね。もしかしたら、今年はシューターじゃなくなるかもしれないです(笑)。

今季はよりオールラウンドな活躍を見られるかもしれない[写真]=山田智子


――それは事件ですね! いずれにしても今季は金丸選手にとってもチャレンジの年になりそうですね。
金丸 2人が抜けたことによって、逆に色々なことに挑戦できるのは楽しみです。また違ったメンバーとやることで、自分にとっては刺激になる。バスケットも今までと全く違うので、チャレンジですけど、楽しみな方が大きいです。

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