再開のBリーグで横浜の生原秀将が「1試合1試合の大切さを身にしみて感じています」とコメント

昨シーズン、三河でプレーした生原秀将が語ったこととは [写真]=B.LEAGUE

古巣初凱旋の生原、成長した姿を見せて勝利の立役者に

 3月14日、日本代表戦による中断と新型コロナウイルス感染拡大による延期で約1カ月ぶりに無観客試合で再開したBリーグ。この日、ウィングアリーナ刈谷で行われたシーホース三河横浜ビー・コルセアーズの第1戦は、古巣対決に闘志を燃やしていたジェームズ・サザランド生原秀将の活躍により82-89で横浜が制した。

 狙い通りのゲームプランを進めたのは横浜だった。サザランドの3ポイントで先制すると、アキ・チェンバース、サザランドと3連続で3ポイントを沈めて流れを掴む。さらに生原も2本の3ポイントでリードを広げ、三河に早々とタイムアウトを取らせた。

 三河はダバンテ・ガードナーを中心に追い上げ、その後はリードチェンジを繰り返す一進一退の攻防が続いた。どちらに転ぶ分からない展開の中、流れを引き寄せたのは生原だった。

 第4クォーターの残り3分半に田渡凌に替わってコートに立つと、直後にこの試合4本目となる勝ち越しの3Pシュートを沈める。ファウルトラブルに陥るレジナルド・ベクトンとサザランドを狙い撃ちにしてポストアップを仕掛ける三河のガードナーをヘルプディフェンダーとして抑え込むと、すばやく速攻に転じてリードを5点に広げる。さらにベクトンの得点をアシストするなど、最後まで冷静にゲームをコントロールし、チームを勝利に導いた。

 3ポイント5本中4本を沈める計19得点4アシストで古巣に恩返しをした生原は試合後、「(3ポイント)は元々得意なプレーのひとつではあるのですが、(三河に在籍していた)去年は入らない時期はトコトン入らなかった。去年の僕はまだまだ力や経験が足りなかった。今年は波がなくなり、入らない時期でも1〜2本はしっかりと決められるようになっている。プロに入って3シーズン目なので、毎年毎年小さいんですけど、そういう部分でステップアップができているのかなと思います」と熱のこもった口調で語った。

 チームオフェンスも好調で、中断前のサンロッカーズ渋谷戦での100点ゲームがフロックでないことを証明してみせた。「(HCが)福田さんに変わってからボールも動くようになりましたし、どういうオフェンスをしないといけないかはっきりしているので、各々がシュートを迷うことなく打ち切れている。それが結果として、確率の良さや思い切りの良いプレーにつながっていると思います。福田さんのバスケットは、僕が大学の頃からやっているスタイルに近いですし、常にコーチ陣とコミュニケーションを取って、求められていることを理解しています」と自信を見せる。

「プロである以上、40分間ファイトし続ける」

生原秀将は4本の3ポイントを含む19得点で勝利に貢献 [写真]=B.LEAGUE


 願わくば、成長した姿を満員のウィングアリーナ刈谷で見せたかったというのが本音だろう。

「色々なスポーツや海外のバスケットリーグが中断していて、モチベーションを作るのが難しいシチュエーションでも、集中して練習ができていた。試合となると移動もあり、怖いという気持ちもあるが、プロ選手である以上は、画面を通じて見てくれている人、楽しみにしてくれている人がいる限り、しっかりとファイトしてプレーしなければいけない。そのことを福田さんが常に僕たちに伝え続けてくれたので、それが僕たちの沈みかけている気持ちを支えてくれました」

 この日とどろきアリーナで開催予定だった川崎ブレイブサンダースvsレバンガ北海道の試合開始直前で中止されたことに触れ、「いつまで試合ができるか分からないし、1試合1試合の大切さを身にしみて感じています。だからその気持ちをプレーで表せるように、気持ちを切らさず40分間プレーしたい。シーズンを通してみんなでやってきたこと出し切って、いつ終わっても『最後の試合、良かったね』と言えるような状況にしたいです」と話す。

 先行きが不透明な中でも、一戦一戦全力で戦う。1年前に三河の地で苦悩していた若き司令塔は、プロとして精神的にもたくましく成長を遂げている。

文=山田智子

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